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経済 地域社会への経済貢献

事業活動を通じて得られた利益を地域社会の発展のために還元しています。

適正な納税の履行

世界中で事業を展開するキヤノンにとって、事業活動を行う国・地域において納税義務を適正に履行することは、企業が果たすべき最も基本的かつ重要な社会的責任の一つです。こうした認識のもと、税務処理にあたっては、以下の原則を遵守しています。

  1. 税務関係法令に従い、適正に納税する。
  2. 税務に関係ある会計処理およびその関連措置については、常に遺漏のないようにし、適法な税務管理を行う。
  3. 税務に関するガバナンス体制を整備し、税務コンプライアンス意識の向上に努める。
  4. 国際税務に関する国際社会共通のルール(経済協力開発機構/国際連合が定めるガイドラインなど)を尊重し、各国の税務関係法令に準拠する。

貧困地域におけるさまざまな支援活動

世界には経済的に恵まれない貧困地域が数多くあります。キヤノンは世界各地で事業を展開するにあたり、こうした地域の現状を把握し、学校などの公共施設の建設に対する金銭的、人的な支援や、自社の製品・サービスの提供など、現地のニーズに応じてさまざまな支援活動を実施しています。

アフリカ地域における技術力向上と雇用創出をめざす「Miraishaプログラム」

キヤノンヨーロッパは、アフリカ地域にて、2014年12月から写真・映像撮影および印刷産業における地元の若者の技術力向上と雇用拡大をめざす「Miraishaプログラム」を進めています。「Miraisha」とは、日本語の「未来」とスワヒリ語の「マイシャ(生活)」を組み合わせた造語です。ケニアやガーナ、ナイジェリアなどアフリカ地域において、地元政府機関や教育団体、イベント主催者、キヤノンアンバサダーなどとともに、これまで3,000人を超える参加者に対し、主に写真・映像撮影や印刷分野におけるワークショップを実施しました。
例えば、ガーナでは近年の経済成長とともに印刷需要が高まっている反面、印刷クオリティ、顧客サービス、会社経営レベルが国際水準に達しておらず、印刷ビジネスの大半を外国企業が請け負っているという現状があります。そこで2016年、ガーナ国内の印刷会社22社を対象に、印刷技術の指導から、経営ノウハウの講義、アフターサービスに至るまで、さまざまなビジネススキル向上のための実践的トレーニングを行いました。
キヤノンヨーロッパは「Miraishaプログラム」によって、アフリカ地域における産業育成に寄与し、地域社会との連携を強めるとともに、キヤノンのイメージング技術を生かすことで、今後これらの地域で成長が期待される写真・映像撮影および印刷分野における専門家の育成に貢献していきます。

ガーナでの印刷会社向けトレーニング

ガーナでの印刷会社向けトレーニング

インドにおける多角的な支援「4E'sプロジェクト」

キヤノンインディアは、現地のNGO「CAF(Charities Aid Foundation)India」と協働し、オフィス近隣の貧しい村を対象に「アイケア(Eye Care)」「教育(Education)」「環境(Environment)」「自立支援(Empowerment)」の側面から、さまざまな支援を行う「4E'sプロジェクト」を実施しています。
眼科機器を製造する企業の使命として、特に重視している「アイケア」では、視覚障がい者を救済するための眼科医療の充実に努めています。インドの視覚障がいの多数を占める白内障は、その8割が予防や治療が可能と言われています。そこで、対象となる村内に「ビジョンセンター」を建設し、治療や検診を提供。加えて、移動診療やパンフレットの配布を通して村民に受診を呼び掛けています。2016年には年間101回の眼科検診を実施し、7,537人が受診しました。また、教育面では学校内でのインフラ整備や教師の養成、コンピューター授業の支援を、環境面ではソーラーパネルの寄贈や植樹活動、古紙リサイクル活動なども行っています。
これらの取り組みが評価され、インドの官僚・法人向け雑誌のBureaucracy Today が主催する「CSR Excellence Award」の「教育推進」のカテゴリーで受賞しました。
2016年から新たに加わった「自立支援」では、まず、ハリヤナ州フェローズプール・ナマック村に職業訓練センターを設置。村の学生や若者を対象としたパソコンの技能トレーニングを行い、キャリア選択の幅を広げるなど、自立に向けた支援を始めました。キヤノンは20台のパソコンを提供するとともに、NGOを通じてトレーナーの給与を負担しています。
さらに、NGO「SOS子どもの村インディア」と提携して、孤児院の子どもたちの教育と栄養価の高い食事を支援する「生活支援キャンペーン」を開始。2016年は、キヤノンスタッフ187人が賛同し、毎月1人当たり400ルピーを寄付するとともに、キヤノンインディアはマッチングギフト制度として同額の寄付金を上乗せして、孤児院へ寄付しました。

ベトナムでの教育支援

キヤノンベトナムとキヤノンマーケティングベトナムでは、ベトナムの次代を担う子どもたちの教育環境を整備する「For the next Generation」としてさまざまな活動を進めています。
この中でも代表的な活動である「Friendship School Chain Project」では、インフラ整備が遅れている地方の学校を対象に、教室の建築、机や椅子などの備品を寄贈しています。
支援する学校を定期的に訪れ、トイレや手洗い場などの修復や、学用品の寄贈など継続的な支援にも取り組んでおり、2007年のスタート以来、9年間で22省55校に広がっています。
また、キヤノンベトナムは、貧困家庭の優秀な高校生および大学生への奨学金支給、遠距離通学生への自転車の貸与、小学校での環境保護教育も実施しています。
これらの活動では、キヤノンベトナムの従業員がボランティアとして子どもたちや現地の方々に直に接することをポリシーとし、従業員同士の絆を深める機会にもなっています。

「Friendship School Chain Project」で寄贈された机や椅子

「Friendship School Chain Project」で寄贈された机や椅子

大連(中国)での教育支援

キヤノン大連では、地域社会貢献活動の一環として、大連市北部農村部の貧困小学校を支援し、子どもたちの教育環境改善に取り組んでいます。2016年は市政府などの協力のもと、庄河市の小学校にて、トイレなどの校舎設備の改装や、社内遊休備品を活用した授業用PCおよび図書室の棚・机類を増設したほか、キヤノン大連の製造工程で発生した廃材を100%利用したタイルで校舎前に通学路を整備するなど、安全で快適な学習環境の整備を行いました。また2016年には、上記の物的支援を継続するのに加えて、4月にはキヤノン希望小学校5校すべての5・6年生を対象としたキヤノン大連の会社見学、環境保護教育や市内文化施設見学などの小学生の知見を広げる教育活動を行いました。キヤノン大連は、こうした活動を22年間継続してきたことが評価され、2016年大連市希望工程弁公室から地域の模範企業に選ばれました。

タイでの教育支援

キヤノンハイテクタイランドでは、タイにあるほかのキヤノングループの会社とともに、子どもたちの学習環境の改善、および持続可能な社会の実現に向けた環境教育イベントを、工場の近くにあるバーン・ナー・グラーン小学校で開催しました。具体的には、子どもたちとキヤノングループ従業員、近隣住民やボランティアの約300人で、学校施設の整備補修や環境問題の学習を行ったほか、一緒にランチをつくり、交流を深めました。2016年はこうした活動を10回行い、地域コミュニティや公的機関からも高く評価されています。今後もこれらの教育支援活動を継続して行っていきます。

従業員や近隣住民による学校施設の整備・補修風景

従業員や近隣住民による学校施設の整備・補修風景

「キヤノン財団」を通じた人類の持続的発展に資する研究助成活動

キヤノンは、科学技術をはじめとした研究、事業、教育を行う団体・個人に幅広く助成・支援を行うことで、人類の持続的な繁栄と幸福に貢献することを目的として、2008年に「一般財団法人キヤノン財団」を設立しました。この財団は、「産業基盤の創生」と「理想の追求」という2つの研究助成プログラムを設け、全国の大学や研究機関などに勤務する研究者を対象に募集を行っています。
2016年は、7月に第4回「理想の追求」シンポジウムを、8月に第5回「産業基盤の創生」成果報告会を開催し、助成研究者がこれまでの研究成果を発表しました。また、2017年は「産業基盤の創生」として12件、「理想の追求」の「食」のテーマについては3件の研究を選定し、合計で2億4,000万円の助成金を贈呈しました。
また、研究助成成果を一般の方に伝えることを目的に、研究者が執筆したキヤノン財団ライブラリーとして2冊目となる書籍を刊行しました。さらに、地域活性化につながる研究を地方メディアに紹介し、掲載を推進する活動を始めました。

2017年度の研究助成プログラム一覧を掲載しています