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For Societyヘルスケアの増進

image ヘルスケアの増進

世界中の人々の命と暮らしを支える医療機器のグローバルカンパニーへ

課題とアプローチ

世界の人口は現在約73億人。2050年には約97億人になると予測され、人口が増えれば疾病が増え、各国の医療関連予算を圧迫することが懸念されています。また、高齢化社会においては、5年から10年におよぶ健康寿命と平均寿命の差を縮めていくことが課題とされています。これらに対処するためには疾病の予防と早期発見、早期対処が鍵となります。医療機器は、疾病の有無、病状、経過の把握に役立ち、診断や診療方針の選択に有効な情報を提供します。医師の診断を支援する高度な医用イメージングによる疾病の見える化、患者の負担をやわらげる非侵襲や低侵襲の技術などに期待が寄せられています。さらに、医療のネットワーク化により、遠隔地からでも高度医療を提供できるインフラの整備も求められています。
キヤノンは眼科機器やデジタルラジオグラフィなど画像診断技術を活用した機器の提供を通じて疾病の早期発見や治療に貢献してきました。また、光超音波トモグラフィや超小型ファイバー内視鏡などの開発により、先進医療の開拓に貢献。さらにバイオメディカルの分野では米国において事業を展開しています。そして2016年、画像診断分野における世界大手の一つである東芝メディカルシステムズ社をグループに迎えました。お互いがもつ技術力や生産技術のノウハウ、製品開発力を融合し、新たな価値の創造をめざします。「ヘルスケア事業」は、中長期経営計画の重点領域の一つとして位置付けられています。

関連するSDGs

3 すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

世界の平均寿命と健康寿命

国名 平均寿命(歳) 健康寿命(歳) 不健康な期間(年) 1人当たり名目GDP
(USドル)
日本 83.7 74.9 8.8 38,917/22位
スペイン 82.8 72.4 10.4 26,609/30位
イタリア 82.7 72.8 9.9 30,507/27位
フランス 82.4 72.6 9.8 38,128/24位
ノルウェー 81.8 72.0 9.8 70,392/ 3位
イギリス 81.3 71.4 9.9 40,096/21位
ドイツ 81.0 71.3 9.7 41,902/19位
アメリカ 79.3 69.1 10.2 57,436/ 8位
キューバ 79.1 69.2 9.9 7,657/96位
中国 76.1 68.5 7.6 8,113/74位

平均寿命・健康寿命出典:世界保健機関(WHO)「世界保健統計2016」

創業期から展開する医療機器事業

キヤノンは創業間もない1940年に国産初のレントゲン撮影用カメラを開発するなど、古くから医療機器を手掛けてきました。長年培ったイメージング技術で、高画質と小型化を両立し、撮影時に患者の負荷を軽減できる眼底カメラ、失明につながる網膜疾患を三次元で検査する光干渉断層計(OCT)などのラインアップをそろえています。また、近年の医療現場でのニーズに対応し、デジタルラジオグラフィにおいては、軽量で持ち運びやすいワイヤレスモデル、透視撮影対応モデルなどをそろえ、災害医療や遠隔地医療、在宅医療などで活用されています。

光干渉断層計での診断

光干渉断層計での診断

医療先進国 米国での開発

遺伝子検査装置の開発が進むキヤノンバイオメディカル

遺伝子検査装置の開発が進むキヤノンバイオメディカル

米国にあるキヤノンバイオメディカル社において、先天性疾患や将来かかりやすい病気の有無、薬の副作用などを前もって知ることができる遺伝子検査装置の開発を進めています。1日程度かかる検査を数時間程度に短縮し、検査コストの低減をめざしています。また、ボストンにある研究所においては、ハーバード大学医学部の関連医療機関であるマサチューセッツ総合病院、ブリガムアンドウィメンズ病院と連携し、最先端の内視鏡などの開発を進めています。これにより、今まで医師が見ることのできなかった関節や副鼻腔内などをリアルタイムで観察できるようになり、早期治療や新しい診断への応用が期待されています。

国家プロジェクトに選ばれたキヤノンの技術

あらゆる疾患の発症と病勢は、血管の変化に現れるといわれており、血管の可視化には大きな意義があります。キヤノンは無被ばく・非侵襲で、血管網を3D画像化できる技術「光超音波トモグラフィ」の開発を進めています。血管網を高解像度で画像化することで、がんや糖尿病、リウマチといった診断への応用が期待されています。この研究開発テーマは、内閣府が推進する「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」に選ばれ、現在、京都大学、慶応義塾大学と共同で臨床研究が進められています。

京都大学で臨床研究が進む光超音波トモグラフィ

京都大学で臨床研究が進む光超音波トモグラフィ