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For Society産業のイノベーションを支える

image 産業のイノベーションを支える

第四次産業革命を支えるキヤノン発の技術革新

課題とアプローチ

世界中の人々が、格差のない豊かな生活を営むためには、産業の発展と経済成長が欠かせません。そのためにはイノベーションにより多くの企業が製品力と生産性を向上させ、経済を牽引していくことが期待されています。しかし、世界の経済成長率はここ数年停滞傾向にあります。大量生産の製品ではコモディティ化が進み価格が下落したことから、製造コストの削減が急務となっています。他方、IoT、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボット技術などを活用した第四次産業革命と呼ばれる新たな流れが進行しており、オーダーメイドやカスタマイズされた製品やサービスが提供される期待が高まっています。持続した経済成長のためには、従来の産業の効率化を一層進めるとともに、新しい産業に積極的に取り組んでいくことが必要です。
キヤノンは、新たな中長期経営計画においてBtoB分野への事業領域拡大を宣言しました。その一つとして、最新鋭のセンシング技術および三次元認識技術などを活用した、産業用ロボットの「眼」にあたる革新的な「3Dマシンビジョン」を開発し、製造業における生産性の向上に寄与しています。また、従来より技術的優位性をもつ半導体露光技術に加え、ナノインプリントリソグラフィ技術の確立にも力を注ぎ、半導体のさらなる微細化の実現とコスト低減に取り組み、IoT時代の半導体需要を後方支援していきます。さらに、有機ELディスプレイ製造装置の開発を通じて、新しい表示デバイスの発展にも大きく貢献していきます。

関連するSDGs

9 産業と技術革新の基盤をつくろう

レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る

先進国と新興国の経済成長率推移

先進国と新興国の経済成長率推移

  • 出典: IMF「World Economic Outlook, October 2016」

半導体製造工程における画期的な技術ナノインプリントリソグラフィ

携帯電話、スマートフォン、テレビ、エアコン、自動車、冷蔵庫や洗濯機など、半導体はさまざまな製品に使われており、日常生活に欠かせないものとなっています。
半導体は、光を使って回路パターンを焼き付ける露光技術などを用いて作られ、この回路パターンの微細化により、進化を遂げてきました。露光する際の光を短波長化することで、1990年代前半には350nm(ナノメートル)、2000年代後半には38nmの線幅を達成。しかし、その後は伸び悩み、光の短波長化による微細化は技術的限界に達したと言われていました。
そこでキヤノンは、次世代技術であるナノインプリントリソグラフィ技術に着目。2004年から研究を続け、ついに10nm台という極めて細い線幅を実現。線幅が細くなるほどパターンの形成が難しくなり、装置も複雑かつ大型化するという従来の課題に対し、ナノインプリントリソグラフィ技術は回路パターンを刻み込んだ型(マスク)をスタンプのように押し当てるシンプルな方式で、微細パターンもきれいに再現できます。また、製造プロセスが短縮できるため、大幅なコストダウンも期待されています。
現在、米国のキヤノンナノテクノロジーズ社と共同で、次世代半導体製造装置の開発を推進しています。あらゆるモノとモノがつながるIoT時代に重要な技術として、社会を支えていくことが期待されています。

開発が進むナノインプリントリソグラフィ技術

開発が進むナノインプリントリソグラフィ技術

微細な回路パターンが刻み込まれたマスク

微細な回路パターンが刻み込まれたマスク

業界をリードするキヤノントッキ社の有機ELディスプレイ製造装置

有機ELディスプレイは、液晶ディスプレイと比較して薄く、鮮やかな色彩を表現することができ、また「曲げられる」、将来的には「折りたためる」など、その応用性に期待が寄せられています。キヤノントッキが開発・製造する「真空蒸着装置」は、有機ELディスプレイの製造工程に欠かせない装置であり、他社の追随を許さない圧倒的な技術を誇っています。スマートフォンやテレビをはじめとする表示デバイスの需要に応え、新たな価値創造に貢献していきます。

有機ELディスプレイ製造装置の開発

有機ELディスプレイ製造装置の開発