PHOTOGRAPHER INTERVIEW

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INTERVIEW01 水谷たかひと

チームが成長していく過程を写真に収めるのが面白い

水谷たかひと氏のベストショット
1/1600sec F4.0 ISO2000 ©JRFU,2017
撮影機材

EOS-1D X Mark II, EF400mm F2.8L IS II USM, EXTENDER EF1.4×III

「サウマキ選手の指が、ピーンと張っていますよね。一生懸命に走っているのが伝わってきます。それと、僕が撮影時に気を遣うのは相手選手の表情。この写真では、相手がどれだけ必死で追っているかがわかるでしょう」

PROFILE

水谷たかひと(みずたに・たかひと)

水谷たかひと

1968年 東京都生まれ。東京綜合写真専門学校卒業後、坪内隆直氏に師事。
1993年からはフリーランスのスポーツフォトグラファーとして、モーター
スポーツ・ラグビーなどを中心としたスポーツイベントを追い続け現在に至る。 AJPS(日本スポーツプレス協会)・AIPS(国際スポーツプレス協会)所属。 2012年、キヤノン イーグルスのオフィシャルフォトグラファーに就任。

目まぐるしい試合展開から決定的な一瞬を切り取るため、超望遠レンズ付きカメラを手持ちで撮影する水谷たかひと氏。
ライフワークとしてキヤノンイーグルスを追う日々、ワールドカップ日本大会への展望を語った。

水谷さんのラグビーとの出会いは、高校入学後だったのですね。

「中学の時はソフトテニス部に所属。高校では何か人と違うことをしたいと思い、入部したのがラグビー部でした。当時は芝のグラウンドではなく、砂利のような土の上でタックル…。四六時中、どこか怪我をしていました。ラグビーは、フィールドの中にいる選手が最も多い球技のひとつで、各選手にはそれぞれ役割があり、すぐれた個人技でゴールラインを目指してくのも格好良いのですが、チームで陣地取りをする、頭を使うところも魅力のひとつです。特に僕のポジションだったフルバックは、グラウンドの最後尾に位置して全体を俯瞰し、的確な指示を出すことが求められ、この経験がグラウンドの外から瞬間を切り取る、いまの仕事にも活かされています」

東京綜合写真専門学校卒業後、渡仏。欧州5か国で開かれた、第2回ラグビーワールドカップも撮影されたのですね。

「専門学校卒業後、スポーツ写真の修行のため欧州へ渡り、モータースポーツを中心にアルペンスキー、サッカーなどガンガン撮影しました」

「第2回ラグビーワールドカップが開催された1991年は、僕が欧州へ行った年でした。ホスト国はラグビーが国技に近いようなところばかりで、そのラグビー専用競技場は、選手と観戦客、フォトグラファーとの距離がものすごく近く、熱心なファンとの一体感があって大変な盛り上がりでした」

拠点を日本に移してからは、モータースポーツ、ウィンタースポーツを中心に活動されました。また、2012年から、キヤノンイーグルスを追いかけておられます。

「2010年頃、当時トップイーストリーグに所属していたキヤノンイーグルスを知り、2012年トップリーグに上がってからは毎試合撮っています。トップリーグには強いチームが多くあり、イーグルスも発展途上のチームなので、どうしたら勝てるか、必死に努力して成長していく姿を撮影することは、とても面白いです。しかし、選手とはあまり親しくなり過ぎないようにしています。私情が挟まれると写真に影響が出るからです。とはいっても、撮影中は一喜一憂しながら、声がよく出て、ボールが回っている時はゴール裏、そうでない時はサイドライン脇に立つなど、試合内容によって撮影ポジションを変えたりしています」

水谷たかひと

決定的瞬間を切り取るため、一脚を使わず、超望遠レンズ付きカメラを手持ちで撮影されていらっしゃるのですね。

「一脚で固定すると、上下左右への動きに制限が出る。だから手持ちです。光学的な精度を上げながら、軽量化していくことはとても大変なことですが、昔に比べて随分軽くなりました。また、よく撮影で使う超望遠レンズ「EF400mm F2.8L IS II USM」の手ブレ補正機能がとても優れていて、撮影者側のブレは機材がカバーしてくれるようになりました。あとは選手側の動きの速さによるブレを、シャッタースピードを上げて撮影すればよいのです。」

2019年には、ワールドカップが日本へやって来ます。最近はラグビー場へ来られるファンにもカメラを持つ方も増えましたが。

「上手く撮るには、望遠レンズは必要。キヤノンの「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」がおすすめです。手持ち撮影でも負担の少ない小型・軽量なモデルなので、ラグビーの試合はもちろん、お子様の運動会などにも最適です」

「ラグビーのルールは難しいという話も聞きますが、必要以上に細かく観ようとする必要はありません。ボールは真横よりも前に投げてはいけない、前に運ぶにはキックだけ、ボールを前に落としたら軽い反則、サッカーと同じようにオフサイドライン(ボールを境にした架空の線)より前でプレーしたら重い反則といった具合です。最近は、スタジアム内の大型モニターで中継やリプレイ、ルールの説明をしてくれることも多くなり、試合の進行が分かりやすくなってきましたので、トップリーグや日本代表など、一試合でも多くスタジアムに足を運んで、世界各国の選手がぶつかり合う大迫力のプレーを間近に見て楽しんでいただきたい…絶対、面白いはずですよ。ワールドカップの日本開催というのはなかなかない機会です。だからこそ、今度の大会は盛り上がって欲しいですね」