インタビュー - Interviews -

李子君選手
インタビュー

文・野口美恵(スポーツライター)

四大陸選手権では3位に入り、中国女子シングル初のメダリストになった李子君選手。シーズン前半戦の不調を払拭し、初出場となるソチ五輪、そして昨季7位だった世界選手権に向けて、勢いがついた。切磋琢磨する李選手に話を聞いた。

怪我から復帰の四大陸選手権 新しい『3回転+3回転』も成功
写真

四大陸選手権では、ジャンプの調子が上がり3位に入りました。特にショートは2位でしたね。手応えはいかがでしたか?

今年は私にとって、今までで最も大変なシーズンになりました。シーズン前半のGPシリーズでは成績が残せなかったので、四大陸選手権で力を発揮しないといけない、というプレッシャーがありました。でもショートで『3回転フリップ+3回転トウループ』が綺麗に決まり、波に乗れました。この組み合わせの『3回転+3回転』を成功させたのは初めてなので本当に嬉しかったです。スピンもステップもレベル4でしたし。苦しんでいるシーズンにパーソナルベストが出たことが本当に嬉しいです。

フリーも最後まで途切れない演技で、総合3位でした。

フリーは『3回転+3回転』の予定が、『3回転+2回転』になってしまい、このミスは残念でした。3回転フリップの着氷があまり良くなくて、でもとにかく転倒しないようにと、とっさに気持ちを切り替えて2回転をつけました。あとのジャンプは最後まで落ち着いて出来たと思います。

四大陸選手権では、中国女子として初のメダルです。

本当に嬉しいです。今季前半すごく苦しんでいたので、支えてくれた方々に感謝したいです。まずは五輪の前に成績を出せたことが自信になりました。お陰で五輪がとても楽しみになりました。

身体の成長でジャンプ不安定に 新しいタイミングを習得

今季は中国杯で10位となり、NHK杯は棄権でしたが、どんなトラブルがあったのでしょう?

NHK杯はケガのために欠場しました。左足の股関節が痛くて、ジャンプどころか滑るのさえ辛い状態だったんです。このオフの間に身長が5㎝も伸びて、それで無理に練習しているうちに身体のあちこちのバランスが崩れて、ケガをしてしまいました。

身長が伸びるとジャンプにも影響がありますか?

そうですね。身長はまだまだ伸びていますし、身体も前よりは大きくなっていると思います。でもその身体に合うように、もっとパワーのある滑りにしていかなければならない時期なんです。子供の時に戻ろうとするのではなく、新しい大人の身体に向かって自分を強くしたいと考えています。

四大陸選手権では『3回転+3回転』を成功させましたし、ジャンプの強化がうまく進んでいる様子ですね。

いえ、ジャンプはまだまだ苦労しています。やはり跳ぶタイミングが変わってきているので、そこが不安になるとうまく行きません。シーズン前半は気持ちが不安で、自分に負けました。四大陸選手権に向けては、本当にたくさん練習してきていたので、その不安が減ったと思います。

いま怪我のほうは完治しているのですか?

もう痛みなどは無いですが、力を入れられなかった時期に筋力が落ち、全体的な体力も落ちてきます。体力回復がまだまだです。中国杯に比べたら体力も戻ってきていますが、ベストコンディションではありません。ソチ五輪まであと2週間ちょっとなので、ハードな練習で体力をつけて臨みたいです。

今の練習量はどれくらいですか?

毎日3時間の氷上練習と、1時間の陸上トレーニングです。陸上では筋トレで筋力強化するのが中心ですが、バレエにも通っています。バレエのクラスは大好きなんです。五輪に向けてのトレーニング計画は、まだコーチと話し合わないと分からないですが。

ダンゴで大人っぽい演技に挑戦 フリーは得意分野のバレエ曲
写真

今年のプログラムは、ショートでタンゴを選びましたね。

ショートは、去年が『黒い瞳』でやはり強いイメージの表現をする曲でした。そこから、似たイメージだけど更に大人っぽくしようということで、タンゴになったんです。コーチが、もっと新しい分野に挑戦しましょう、ということで決めました。でもタンゴは難しいですよ。フロアダンスのタンゴにも通っています。大人の表現を目指します。

フリーはバレエ『コッペリア』。こちらは可愛らしい演技ですね。

去年の『眠りの森の美女』とちょっと曲想が似ている『コッペリア』です。コッペリアという人形を演じます。去年はすごく自分の滑りとしっくり来ていたので、こういったバレエ曲は得意な分野だと思います。バレエはずっと習っていて大好きですし、ソチ五輪で踊るのも楽しみです。

17歳で初めて迎える五輪への意気込みは?

去年のグランプリファイナルに行けなかったので、ソチに行くのは初めてになります。世界最高の大会を楽しみたいと思います。あと一息、体力を強化してから臨みたいです。体力さえあれば良い演技をできる自信がついたので、わずかな時間ですがしっかり練習します。そして自分らしい演技、最高の演技をソチ五輪でできれば良いなと思います。

李子君選手の
詳細情報はこちら
インタビュー一覧へ
PAGE TOP