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高島 空太

「 2016 」

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2016優秀賞

ARTIST STATEMENT

2016

世界の存在に確信を見いだせない。

自分自身を認識することもできず曖昧さは増していく。
しかし、それらから不意に解放される瞬間がある。
極めて純度が高くクリアな世界が現れる。
その一瞬、その断片を限りなく近い状態で蓄積させている。
そのような思いのもと私は写真を撮っている。
日々カメラを持ち歩き膨大な数の写真を撮ってきている。
自分の内にあるイメージと、撮り溜めた外の世界である写真とを重ね合わせていくことで、
時間と空間を超えた一つの形を構築していく。
例えば、今日撮ったものが何年も前の写真と突如重なり合う。
過去だと思っていたものが不意に「今」となって押し寄せてくる。
それは、現在と過去を要素とするが未来でもあるかのようだ。
日々纏わりつく安易な情報に影響されないように、できるだけ素直な自分を維持することを意識している。
自分自身と殴り合いをしているようなイメージである。
自分でも理解できないことは多い。
淡々と繰り返し、そして形にしていくだけである。
今あなたが感じている違和感のようなざわつきは、これらの作品の完成に必要な体験・関係性であり、極めて当たり前で正しいものです。
高島空太

応募作品形態:ブック/A3/顔料インクジェットプリント/40点

審査評 選:さわ ひらき

おとぎ話のようなものを扱っているように感じさせるビジュアルですが、その中でパーソナルな部分がちらちら見え隠れするのがいいなと思いました。映画的とはいわないけれども、物語、フィクションが見えてきます。写真の並び方で時間を追って見えていくようなものになるのではないかと思い、展示に期待します。

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PROFILE

高島 空太Kuta TAKASHIMA

写真家、現代作家。「Kuta TAKASHIMA STUDIO」 代表。1988年生まれ。山梨大学教育人間科学部芸術運営コースを卒業。東京をベースに活動する。芸術家の両親と、画家・音楽家・作家でもある叔父に大きな刺激と影響を受けて育ち、写真は独学による。作品は、日々カメラを持ち歩き、膨大な数の写真を撮ることから始まる。蓄積した日常の断片から、いくつもの時間軸や場所、複数の要素を合わせていき、ひとつのイメージを再構築していく。主な受賞歴にキヤノン写真新世紀2012佳作入賞、キヤノン写真新世紀2016優秀賞受賞。清里フォトアートミュージアムに作品が収蔵されている。主な個展に「高島空太写真展 20XX」( 銀座ニコンサロン 東京 / 大阪ニコンサロン 大阪、2020年)など多数。主なグループ展に「2019年度ヤング・ポートフォリオ展」 (清里フォトアートミュージアム 山梨、2020年)、「Beginnings, Forever」 (MOPA San Diego アメリカ、2021年)ほか。

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2016優秀賞

高島 空太

2016

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