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デレク・マン

「 What Do You See, Old Apple Tree? 」

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2018優秀賞

ARTIST STATEMENT

What Do You See, Old Apple Tree?

1950年代から現在にかけ、イギリスでは開発・他用途向けの土地転換・集約農業のため昔ながらの果樹園の半分以上が姿を消した。The Orchard Projectは、地域社会の果樹園を設立・復元し、称賛するために発足したものである。国の慈善団体と連携してロンドン周辺の復元中の果樹園を訪れ、地元のボランティアと共にりんごを採り、そのりんごでピンホールカメラを作った。
こうした現地専用のカメラを設置することで、果樹園の存続に誰一人欠かすことのできないチームメンバーやボランティア、そしてそこを訪れた人々の姿をとらえることができた。この活動は、そのりんごの視点から見た物語を繋ぎ合わせることによって、農業と地域の密接な繋がりに光をあて、影響を与えようとするものである。

応募作品形態:スチルイメージ / 動画

審査評 選: さわ ひらき

林檎の目線から、林檎畑やそれらを世話する人たちを見守っている優しい作品でした。近年早い勢いで進んでいく都市開発から林檎畑が消えていく現実を捉えています。林檎を半分に切り内部に35ミリの白黒ネガティブフィルムを貼り付け、また元の林檎に戻し撮影、使用後は林檎にかじりつく。とてもシンプルな構成ですが、目線、カメラオブスキュラの古典的技術、主題など幾つかのレイヤーを持って作品に落とし込んでいます。見ているあいだ、シェル・シルヴェスタインの「おおきな木」が思い浮かびました。 ここ3年間の応募作品にはなかったドキュメンタリーとして動画を使っていて、興味深かったです。

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PROFILE

デレク・マンDerek Man

1988年香港生まれ
2005年にイギリスに渡り2016年に帰化。サウスウェールズ大学(イギリス)ドキュメンタリー写真専攻修士課程修了。 ロンドンを拠点に活動。
作品を通して、文化的アイデンティティやコミュニティ、そして、人々の特定の場所に対する想いやその場所との繋がりがどのように生まれるのかを探求している。

近年の個展・グループ展からの抜粋

2016年「Royal Photographic Society International Print Exhibition 159」(ロイヤル・アルバート・ホール/イギリス、ロンドン)
2017年「Cultivate: 7500 Stories」(198 Contemporary Arts and Learning/イギリス、ロンドン)
2017年「Reclaiming Our Cultural Landscapes」(Reclaim Photography Festival、Light House Media Centre/イギリス、ウルヴァーハンプトン)
2017年「Conceal/Reveal」(Photo Oxford, OVADA/イギリス、オックスフォード)
2017年「ESPY Photography Award」(elysiumgallery/イギリス、スウォンジー)
2017年「The Isle of Wight Analogy」(Ventnor Fringe Festival/イギリス、ワイト島)
2017年「Culture Shifts: Global」(LOOK/17 Liverpool International Photography Festival、Open Eye Gallery/イギリス、リバプール)
2018年「ヤング・ポートフォリオ 2017」(清里フォトアートミュージアム/日本)
2018年「The London Open(デジタルプロジェクション)」(Whitechapel Gallery/イギリス、ロンドン)
2018年「Arctic Arts Festival」(ノルウェー、ハーシュタ)
2018年「Verzasca FOTO Festival」(スイス、ソノーニョ)
2018年「What Do You See, Old Apple Tree?」(Deptford X Festival/イギリス、ロンドン)
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2018優秀賞

デレク・マン

What Do You See, Old Apple Tree?

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