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新たな価値創造、社会課題の解決多様化するニーズに応える商業印刷

マネジメントアプローチ

必要なとき、必要なだけ印刷でき、幅広いメディアに高品位な印刷を実現するデジタル印刷で、新しい時代の価値創造に貢献します。

キヤノンのアプローチ

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出版物や販促物、ダイレクトメールなど、商業印刷といわれる分野では、印刷版を必要とせず、多品種小部数の印刷を短納期で実現できるデジタル印刷の需要が、年々高まっています。

キヤノンは、長年にわたってオフィス向け複合機や高品質なプリンターを提供してきた経験を生かし、2007年にプロダクションプリンター「imagePRESS C7000VP」で、デジタル商業印刷市場に本格参入しました。以来、デジタル印刷を活用した製品とソリューションを提供し続けています。

2010年には、欧米の商業印刷分野で高い実績を誇るキヤノンプロダクションプリンティング(当時オセ)をグループに迎え入れ、体制を強化。両社の特長を生かした連携により、高画質・高生産性・高信頼性を実現する製品ラインアップを拡充するとともに、デジタル印刷の幅広いニーズに対応することで事業を拡大しています。商業印刷で必要とされている入稿から後加工までの印刷ワークフローを一元管理するソフトウエア「PRISMA」シリーズは、小ロット印刷の生産性向上に貢献しています。2017年には、高品位カタログやプレミアムダイレクトメールなど、高画質が求められるグラフィックアーツ市場向けに開発された連帳プリンターも発売しています。

また、デジタル印刷の最新ソリューションを活用したビジネスを体験できる施設として、最先端の商業印刷機を設置した「カスタマーエクスペリエンスセンター」をオランダ、ドイツ、米国、日本に開設しています。最新のデジタル印刷機の性能を実感できるだけでなく、印刷を管理するサーバーシステムや、断裁機や製本機などの後加工機もそろえ、印刷の全工程を体験できる施設となっています。

今後は成長が著しい産業印刷の領域も視野に入れ、新しい価値創出に取り組んでいきます。

SDGsとの関連性

キヤノンでは、商業・産業印刷の事業を通じて、SDGsのゴール9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献しています。デジタル印刷技術を活用したイノベーションを促進するとともに、高い品質と生産性を兼ね備えた印刷ソリューションの提供を通じて、社会に新しい価値を提供していきます。

  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう

価値創造の事例

グラフィックアーツ分野での価値創出

グラフィックアーツ市場向け連帳プリンター「ProStream1000」では、インクのにじみを防ぎ、あらゆる用紙への印刷を可能にしたベースコート材「カラーグリップ」や、摩擦強度を高め鮮明な色づくりを実現する独自開発の「ポリマー顔料インク」を採用しています。また、「エアーフローテーション非接触テクノロジー」を搭載し、用紙搬送ベルトを使わずにインクを乾燥させることで用紙への負荷を最小限に抑え、紙の風合いを守りながら高速両面印刷することを可能にしました。これら独自の技術開発により、商業印刷市場でも、より高品位で高精細な画質が求められるグラフィックアーツ市場での要求に応えています。

グラフィックアーツ市場向け連帳プリンター「ProStream1000」

多品種小ロット印刷のニーズに応えるデジタル印刷

キヤノンでは、さまざまなニーズに対応する商業印刷用プリンターを展開しています。

UV硬化型大判プリンター「Colorado 1650」には、キヤノンプロダクションプリンティングによって開発された「UVgel」テクノロジーを採用。

独自の「UVgel」インクにより、UVインク特有の臭気やメディアへの熱負荷が抑えられ、屋外、室内の用途を問わず、幅広いメディアへの印刷が可能になりました。

さらに同社開発の「FLXfinish」テクノロジーにより、インクの硬化タイミングを制御することで、きらびやかなグロス調と高級感漂うマット調の2つのモードの印刷が使い分けられるようになりました。

2019年には、Coloradoでの印刷によってキヤノンの事業所間の移動バスを、「ラグビーワールドカップ2019TM日本大会」のデザインでラッピング。耐光性の高い色鮮やかなラッピングによって、日本での初開催の機運醸成に貢献しました。

UVプリンター印刷でラッピングされた、キヤノンの事業所間移動バス

文化の保護やダイバーシティに貢献する隆起印刷技術

キヤノンプロダクションプリンティングの隆起印刷技術は、UV硬化インクを使用し、複数のインク層を積み重ね、一部を立体的に印刷する技術です。今までにない外観や触感を表現できるため、従来の印刷の枠を超えた活用が進んでいます。

エジプトの世界遺産「王家の谷」では、第19王朝ファラオ・セティ1世の墓を3D撮影。その画像をもとにUV硬化型大判プリンターで最大15mmの厚さがあるレリーフ(浮き彫り)を忠実に再現し、古代エジプト文化の復元に貢献しています。

オランダでは、点字表記によるストリート名と隆起QRコードにより、視覚的障がいのある住人や訪問客向けにアクセス情報を提供するストリートサイネージを制作。またフランスでは、絵画を隆起印刷で複製し、美術館での視覚障がい者向けの展示に技術協力を行いました。

隆起印刷で再現されたファラオ・セティ1世の墓