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新たな価値創造、社会課題の解決安心・安全な社会づくり

マネジメントアプローチ

ネットワーク映像ソリューション、社会インフラ点検など、キヤノンは社会の安心・安全を守り、レジリエントで持続可能な都市を実現するインフラ構築に貢献します。

キヤノンのアプローチ

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キヤノンは、中長期経営計画「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅤ」において、ネットワークカメラを新規事業の柱の一つと位置づけています。これまで培ってきた光学技術、センサー、映像エンジン、映像解析ソフトウエアなどのカメラのコア技術と、オフィス向け複合機開発で育てたネットワーク制御やクラウドサービスをあわせて、製品ラインアップの拡充とソリューション提案力の強化を図っています。

ネットワークカメラ市場は、セキュリティに対する需要の高まりと、従来のアナログ製品からデジタル製品への買い替え需要を背景に拡大が続いており、中長期的に10%以上の市場成長が見込まれます。キヤノンのネットワークカメラ事業は、市場の伸びを上回る年平均15%以上の成長を遂げ、販売パートナーは業界随一の9万社にまで拡大しました。

日本では、「ラグビーワールドカップ2019TM日本大会」や「東京2020オリンピック・パラリンピック」などの大規模なスポーツイベント、また気候変動による自然災害に対して、安心・安全を確保するインフラの整備が重要な課題となっています。キヤノンは、IoT化が進む社会において、高機能・高画質なネットワークカメラと、大量のネットワークカメラ映像を高速・高精度に処理できる映像解析ソフトウエアにより、社会インフラの整備を推進していきます。

こうした展開を加速すべく、キヤノンは、M&Aも活用しながら体制を強化しています。ネットワークカメラ業界のリーディングカンパニーであるアクシス(スウェーデン)、ビデオ管理ソフトウエアの世界大手の一つであるマイルストーン(デンマーク)、さらに2018年には、映像解析ソフトウエアのリーディングカンパニーであるブリーフカム(イスラエル)をグループに迎えました。これらグループ会社間の連携強化、技術の融合を加速し、医療・介護、教育、交通、まちづくりといった幅広い分野において、ネットワークビジュアルソリューションの事業展開を進めていきます。

また、キヤノンは、世界中で進行する橋梁やトンネルなどの社会インフラ構造物の老朽化や劣化などの課題解決に向けて、コンクリート構造物のひび割れ検知AI技術を実用化しています。イメージング技術とAI技術を用い、高精度な点検データを効率的に作成できるキヤノンのひび割れ検知サービスが、点検作業の大幅な効率化を実現し、安心・安全な社会づくりに貢献します。

SDGsとの関連性

キヤノンの安心・安全な社会づくりへの取り組みは、SDGsのゴール11「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献しています。行政機関や商業施設などのお客さまに最適なソリューションを提供することなどを通じて、安全かつレジリエントでサステナブルな都市インフラを求める社会からの要請に応えていきます。

  • 11 住み続けられるまちづくりを

価値創造の事例

社会の治安維持、安心・安全に貢献するネットワークカメラ

超高感度ネットワークカメラ「ME20F-SHN」は、キヤノン独自開発の35mmフルサイズCMOSセンサーにより、これまでのネットワークカメラでは難しかった低照度環境下のカラー映像撮影を可能にしました。肉眼では被写体の識別が困難な暗闇や、星明かりなどの非常にわずかな光のもとでも撮影でき、夜間の重要施設、国境や災害現場などのモニタリングで威力を発揮します。

また、防犯・災害監視の用途で屋外に設置されるネットワークカメラは、さまざまな自然現象のもとで運用されることが想定されます。キヤノンは、雨や汚れによる視認性の低下を抑える「親水コーティングII」を開発しました。「親水コーティングII」が搭載されたカメラは、雨天時や降雨後でもクリアな映像でのモニタリングが可能です。

キヤノンのネットワークカメラは、幅広い用途で昼夜や天候を問わず人々の安全な暮らしに貢献しています。

安心・安全のニーズに応える映像解析ソフトウエア

ネットワークカメラ市場においては、撮影した映像を録画・解析するソリューションが求められており、キヤノンでも、セキュリティや顧客サービス、マーケティングなどの分野における価値創造を支える映像解析ソフトウエアの製品化を進めています。

ネットワークカメラの映像を活用して、少人数から約1,500 人まで人数カウントできる映像解析ソフトウエア「People Counter」の展開に加え、2019年には、人が密集している状況でもリアルタイムで数千人を瞬時にカウントできる映像解析ソフトウエア「People Counter Pro」の販売を開始しました。ディープラーニングを駆使して群衆カウントAIを進化させることで、混雑した場所でも群衆の人数をカウントすることが可能となりました。公共施設や都市監視における警備員の効率的な配置・警備計画や、大型施設やイベント会場、災害時の適切な群衆誘導など、さまざまな場所での活用が期待できます。

群衆カウント中のモニター画面

ネットワークカメラの映像の活用シーンが広がる一方で、プライバシーに配慮した運用も求められています。 映像解析ソフトウエア「Moving Object Mask」は、映像内の動く人物などをシルエット表示することで、ネットワークカメラが運用されている現場で、プライバシーへの配慮と安全のためのモニタリングの両立を実現しています。

キヤノンは、高画質・高精細のネットワークカメラの映像と映像解析ソフトウエアを組み合わせた映像解析ソリューションを提案することで、安心・安全な社会づくりに貢献していきます。

映像の分析を効率化する映像要約技術の活用

ネットワークカメラの急速な普及に伴い、膨大な映像データから、効率的に必要な情報を見つけ出すことが求められています。映像要約技術を活用したブリーフカムの映像解析ソフトウエア「BriefCam」を使えば、異なる時間の映像を重ねて同時に表示することで、オリジナル映像の時間を約3~5%に短縮することが可能です。さらに、大きさや色などさまざまな条件で検索・表示することができ、確認したい対象の映像に瞬時にアクセスできます。また、フィルター結果の自動グラフ表示やヒートマップ表示、物体の種類や動作を指定して、アラート通知する機能などにより、映像分析のさらなる効率化を実現しています。

オリジナル映像<30分> → 加工後の映像<53秒に短縮>