さまざまなお客さまが安心して、快適に使用することができる製品の開発に努めています。
キヤノン製品の操作の分かりやすさ、使いやすさを実現するため、社内人材を活用した社内モニター制度によるユーザーテストおよび専門家によるスタッフ評価などを製品の開発段階から実施しています。
また、人の身体、知覚、判断、操作といった人間の特性を客観的に検証し、お客さまが快適に使える製品の開発につなげています。専用のモニターテストルームには、操作する人の行動や手元の様子など細部にまで至る鮮明な観察・記録が可能な設備を設けています。
キヤノンは、製品を使うお客さまの視点に立って、機能性、操作性、利便性などを追求した人にやさしい製品づくりに取り組んでいます。その一環として、年齢や性別、国籍、障がいの有無などにかかわらず、誰もが利用しやすいユニバーサルデザインの考え方を導入しました。「お客さまの使う姿を美しく」というキヤノンならではの視点のもと、開発初期段階からお客さま視点での製品づくりに努めています。
例えば、さまざまな視覚特性の方にとって読みやすい文字サイズや認識しやすい配色デザインなどについて、ユーザビリティ、アクセシビリティ、快適性といったさまざまな角度から評価・検証を行い、より多くのお客さまにとって使いやすい製品の開発に役立てています。
さらに、ユニバーサルデザインの取り組みを推進するため、ユーザーの身体特性や使用場面でのさまざまな課題を整理した冊子を社内開発部門に配布するほか、お客さま向けにキヤノンの取り組みを紹介する冊子や公式Webサイトを作成するなど、社内外に情報を発信しています。
キヤノンでは、障がい者や高齢者にとっての使いやすさに配慮して、製品のアクセシビリティを高める取り組みを行っています。
米国では、リハビリテーション法508条により、連邦政府調達においてアクセシビリティ基準に合致した製品を選んで購入することを義務づけています。508条のアクセシビリティ基準に対するキヤノン製品の評価結果は、製品評価シート(VPAT※)にまとめられ、キヤノンUSAのWebサイトで公開されています。
一方欧州では、2019年にEU指令である欧州アクセシビリティ法(European Accessibility Act)が公布されました。また、508条の基準に整合した欧州基準EN 301 549は、欧州のみならず、グローバルに政府調達に適用され始めています。
キヤノンでは最新の情報を常に把握し、各国・地域で求められるアクセシビリティに対応した製品の開発を進めていきます。