開く

社会貢献芸術・文化・スポーツ支援

映像文化の発展に貢献する企業として人々の豊かな心や感性を育む活動を展開します。

芸術・文化振興への貢献

文化財の保存と公開を支え、未来に継承する「綴プロジェクト」

キヤノン(株)は2007年から特定非営利活動法人京都文化協会とともに文化財未来継承プロジェクト、通称「綴プロジェクト」を実施しています。

この取り組みは、屏風や襖絵などをデジタルカメラで撮影し、独自のシステムを用いて高精度なカラーマッチングを行った上で、大判インクジェットプリンターで出力。金箔や表装などの京都伝統工芸の技を加えて、オリジナルに限りなく近い高精細複製品を完成させ、かつての所蔵者やゆかりのある寺院、博物館、地方自治体などに寄贈するものです。日本の貴重な文化財の保存と、高精細複製品の公開を両立させる活動として高く評価されています。

2017年は、サンフランシスコ・アジア美術館所蔵の「韃靼人狩猟・打毬図屏風」(伝 狩野宗秀筆)と「四季山水図屏風」(式部輝忠筆)の複製品を京都国立博物館に寄贈し、常設展示されました。7月から9月は東京国立博物館で、長谷川等伯の国宝「松林図屏風」と尾形光琳の「群鶴図屏風」の複製品に最新鋭の映像プロジェクションを組み合わせ、屏風に描かれた世界をダイナミックに演出する「びょうぶとあそぶ」というイベントを開催しました。

「びょうぶとあそぶ」で展示した「松林図屏風」(高精細複製品)

綴プロジェクト(文化財未来継承プロジェクト)は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会より「東京2020公認プログラム(文化オリンピアード)」の認証を受けています。

関係者コメント
綴プロジェクトの質の高い複製で古い作品を親しみやすく

東京国立博物館は、日本と東洋の文化財を展示している博物館です。古い作品が多いので、一般の人には分かりにくく敷居が高いという印象をもたれがちです。当館では、誰でも作品に親しめるようにさまざまな工夫をしています。綴プロジェクトによる複製を使ったワークショップ「屏風体験!」もその一つ。2011年からキヤノンと共同で毎年開催しています。屏風など古い形式の絵画は、昔の人がどんなふうに使ったのか体験することが鑑賞の糸口になるはず。そこで、畳の部屋に国宝「松林図屏風」の複製を置き、配置や光を変えて見るワークショップを行いました。展示室とは違う表情を見せる屏風に、子どもも大人もくぎ付けになりました。さらに、2017年夏には複製と映像を組合せた体験型展示「びょうぶとあそぶ」を開催。これらは質の高い複製だからこそできた企画です。新しい鑑賞体験のデザインを可能にする綴プロジェクトの技術や事業展開に今後も大いに期待をしています。

東京国立博物館
博物館教育課
小林 牧 氏

オセの隆起印刷技術により古代エジプト文化遺産を復元

キヤノンのグループ会社であるオセは、隆起印刷技術を用いて、エジプトの世界遺産「王家の谷」にある古代エジプト第19王朝の王セティ1世の墓の一部を復元する活動に貢献しました。本活動は、デジタル技術を用いて世界の文化遺産の記録・複製を行うNPO団体「Factum Foundation for Digital Technology in Conservation」および「Factum Arte」とともに取り組んだもので、オセの技術により、壁や柱、棺の型を制作する際、最大15mmの厚さがあるレリーフ(浮き彫り)を出力しました。復元した壁や柱、棺はスイス・バーゼルのAntikenMuseum(古代博物館)において2017年10月から2018年5月まで特別展示されました。このほかにも、オセではこの技術を用いて、オランダ出身のゴッホやフェルメールなどの絵画の複製や、視覚障がい者向けの地図や点字表示などの支援活動を行っています。

環境意識と豊かな感性を育む「キヤノン ジュニアフォトグラファーズ」を開催

「キヤノン ジュニアフォトグラファーズ」は、自然をテーマとした写真撮影会の体験を通じて、子どもたちの環境に対する意識を高めるとともに、豊かな感性を育むプロジェクトです。2004年のスタート以来、北海道から沖縄まで全国で行われ参加人数は2万人にのぼります。

2017年は全国36カ所で開催。1,755人の参加者が、写真家やキヤノン従業員によるデジタルカメラ教室を受講し、自然と触れ合いながら自由に写真撮影を楽しみました。撮影後は写真をプリントして作品発表会を行うほか、参加校などでの写真展にも活用しています。

キヤノンの写真コンテスト「写真新世紀」から優秀な新人写真家を多数輩出

「写真新世紀」は、写真表現の可能性に挑戦する新人写真家の発掘・育成・支援を目的として、キヤノンが1991年からスタートした文化支援プロジェクトです。

プリント・静止画・動画などの形態やジャンルを問わない新しい視点による作品、自由で独創的な写真表現での募集をしており、現在までに国内外で活躍する優秀な写真家を多数輩出し、これまでの応募者総数はのべ2万7,406人(組)となりました。2017年は1,705人(組)の方からの応募があり、グランプリ1組、優秀賞6人、佳作11人が選出されました。今後も、「写真新世紀」は新しい写真表現の可能性を追求する方々が大いなる第一歩を踏み出すための「場」でありたいと願っています。

スポーツ振興への貢献

女子サッカー選手の育成を支援する「未来のなでしこプロジェクト」

キヤノン(株)はスポーツ振興支援の一環として、2001年から全国フットサル大会「キヤノンカップジュニアサッカー」を開催してきました。また、日本のサッカー界における女子選手育成のニーズの高まりに応じて、2014年からは公益財団法人日本サッカー協会(以下、JFA)が主催する「未来のなでしこプロジェクト」のパートナーとして、U-12女子の8人制サッカー大会「キヤノン ガールズ・エイト」やU-13女子のトレーニングキャンプ「キヤノン ガールズ・キャンプ」を特別協賛しています。

2017年も、大会やキャンプなど選手育成の現場でさまざまな写真を撮影し、JFAや選手、コーチ陣に提供するとともに、女子サッカー応援サイト「キヤノン ガールズ・サッカーウェブ」などの公開を通じて、未来のなでしこたちを応援しました。

東京2020パラリンピックへの支援

キヤノン(株)は、「東京2020ゴールドパートナー(スチルカメラ&デスクトップ・プリンター)」として、写真を通じたパラリンピック支援を行っています。2017年7月には東京都・町田市立陸上競技場で開催された日本財団パラリンピックサポートセンター主催のフォトセミナーにおいて、撮影機材の貸出とセミナーの運営をサポートしました。

本セミナーは、競技団体の基盤強化を目的とする「パラリンピック競技団体 広報支援プロジェクト」に広報インターン生として参加する大学生を対象に実施。講師には、国際オリンピック委員会(IOC)と国際パラリンピック委員会(IPC)の公式フォトエージェンシーであるゲッティイメージズのアダム・プリティ氏を迎えました。プリティ氏が自身の経験を交えてスポーツイベント撮影のポイントやコツを説明した後、学生たちはパラ陸上競技の撮影にチャレンジ。また、キヤノンの従業員17人もボランティアで参加し、学生の撮影サポートや試合の記録撮影を行いました。

学生に指導するアダム・プリティ氏