EOS C300(5/5)

もう一つの挑戦、EFシネマレンズ

EOS C300が、EFマウントを採用することで手に入れた60本を超えるEFレンズ。撮影領域が広がり、これまでになかった映像表現が生まれる可能性を秘めています。
そして、その可能性をさらに広げるのが、新開発されたEFシネマレンズです。カメラマンの位置からも視認性を確保するために、フォーカス、ズーム、アイリスの指標をレンズの傾斜面に施しました。レンズを直接手でも回転するために、指掛かりの良い形状のゴム製リングも装備しています。さらに、フォローフォーカス用のギアをレンズ両端方向に移動することでマニュアル操作時に、操作する手が滑らかに移動できるように配慮しています。このように、プロのカメラマンが求めるスムーズなカメラワークの実現にこだわりました。
また、レンズ交換時のセッティングをしやすくするために単焦点レンズの操作リングの位置と形状の同一化を実現。軽量のねじ込みフィルターの使用を考慮して鏡胴先端部にフィルターネジを切るなど、細部にまでわたって機動力に対する配慮は徹底しています。

EOS C300に込めた思いと責任

EOS C300はレンズマウントを支える大きな円筒形状を強調したスタイリングを採用しました。そこにはカメラ本体に着脱可能なあらゆるレンズの性能をあまさず受け止める「システム全体としての意志」が込められています。
また、EFシネマレンズのマウント部のリングにアルマイト染色による印象的な赤を採用したのは、「ブランドの自負と責任」を表すためでした。
何よりも、ユーザー(現場)の声に確実に応えるという強い思い。そして、それだけにとどまらず新しい提案とチャレンジをしていくという自負と責任。それは、キヤノンの揺るぎないモノ作りの姿勢であり、血統でもあります。
デジタル一眼レフカメラEOS 5D MarkⅡをひとつのきっかけとして、まったく新しいシネマカメラを映像制作の現場に提案するために生まれたCINEMA EOS SYSTEM「EOS C300」。そのデザインエレメントの中には、キヤノンならではのチャレンジャーとしての伝統が息づいているのです。