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有害物質廃除と汚染防止の取り組み生産工程で使用する化学物質の管理

生産工程における化学物質を、リスクに応じて適正に管理しています。

生産工程で使用する化学物質については、人体・環境への影響や可燃性など、安全面から規制が求められている化学物質を「管理化学物質」としてリスト化し、「Aランク:使用禁止」「Bランク:排出削減」「Cランク:規制対象」の3レベルに分類して、各レベルに応じた対策を講じています。

管理化学物質の使用量・排出量の削減

キヤノンでは、この管理化学物質の排出削減のために、生産プロセス改善による化学物質の使用量削減や再利用など、各拠点でさまざまな取り組みを行っています。

キヤノン大連は、VOCの大気排出を削減するために、溶剤の再生・再利用の取り組みを行っています。2017年は、再生・再利用する溶剤の種類および、再生溶剤を使用する工程を拡大し、VOC使用量を対前年約30%削減しました。

キヤノンベトナムは、組み立て工程で使用するオイルやグリースの塗布量を調節できる治具の内製等、塗布作業の改善や塗布箇所の削減により、使用量を7.0t削減しました(オイル4.4%削減、グリース2.2%削減)。

管理化学物質排出量・PRTR制度対象物質排出量の推移

管理化学物質排出量・PRTR制度対象物質排出量の推移のグラフ
  • PRTR制度:化学物質排出移動量届出制度。PRTRはPollutant Release and Transfer Registerの略。
  • 詳細な算定条件についてはサステナビリティレポート2018をご確認ください。

2017年は、キヤノンメディカルシステムズの実績追加、事業の拡大等がありましたが、各拠点の排出削減活動により、管理化学物質排出量の増加を最小限にとどめ、600tとなり、売上高原単位は0.0147に改善しました。

大気や水域への排出抑制と汚染防止

キヤノンは、大気汚染や酸性雨の主要因となるNOx※1やSOx※2、海や湖沼の富栄養化の原因となるリンや窒素などの環境負荷物質の削減、水域での環境負荷指標であるBOD※3やSS※4の低減に努めています。

大気汚染を未然に防止するため、燃料使用設備の新規導入・更新に際しては、大気汚染物質(硫黄酸化物、窒素酸化物、ばいじんなど)の発生が少ない燃料を使用する設備を選定するとともに、重油の使用を原則禁止しています。

また、オゾン層破壊物質やストックホルム条約で定められた残留性有機汚染物質についても使用を禁止しています。

排水については、各拠点に適用される法律などの規制項目について、その規制値を拠点基準値に設定。それぞれの項目について、拠点基準値の80%を社内管理値に設定し、管理基準の遵守状況を定期的に確認しています。

こうした取り組みの結果、2017年においてもキヤノンの事業拠点からの排気や排水において適用される基準値の超過は発生していません。

  • ※1 NOx(窒素酸化物):大気汚染や酸性雨、光化学スモッグの主原因で、燃料中の窒素分の酸化や高温燃焼時に空気中の窒素ガスが酸化されることにより発生。
  • ※2 SOx(硫黄酸化物):大気汚染や酸性雨の主原因で、石油や石炭などの化石燃料を燃焼することにより発生。
  • ※3 BOD(生物化学的酸素要求量):水中の有機物を微生物が分解する時に消費する酸素量。BODの値が大きいほど水質は悪い。
  • ※4 SS(浮遊物質量):水中に浮遊する粒径2mm以下の溶解しない物質の総称。

土壌・地下水汚染の浄化状況

キヤノンでは、土壌・地下水環境の保全を重要視し、「土壌・地下水汚染に対する基本方針」を策定。この方針のもとに対策の徹底を図っています。万が一、土壌・地下水汚染が確認された拠点については、法に則った汚染除去などの措置を確実に実施しています。2017年には、目黒事業所、鹿沼事業所の浄化を完了し、行政への届出を行いました。

また、新規に土地を取得する場合には、事前に土壌調査を実施し、土壌浄化などの対策を実施した上で、浄化完了後に購入することを基準化しています。さらに、各拠点で使用する化学物質を把握するとともに、各拠点の所在する国や地域の基準を把握し、各地の状況に合わせたリスク対応を展開しています。

今後もこうした取り組みを継続するとともに、モニタリングおよび浄化完了事業所の報告や届け出を適切なタイミングで実施していきます。

事業所 対象物質 対応
下丸子 トリクロロエチレン等 水質測定
宇都宮第一駐車場 フッ素及びその化合物等 揚水処理、水質測定
取手 トリクロロエチレン等六価クロム及びその化合物等 揚水処理、掘削除去、水質測定
坂東 1,1-ジクロロエチレン等 揚水処理、被覆、水質測定
長浜キヤノン 六価クロム及びその化合物等 被覆(土壌改良剤による汚染)、水質測定
  • 浄化中の拠点は、行政に報告しています。

PCB廃棄物の管理

キヤノンでは、生体や環境へ影響をおよぼすPCB(ポリ塩化ビフェニル)について、法令に準拠し厳重に管理しています。

2017年12月現在、PCB廃棄物を保管している事業所は14拠点あり、そこで保管している高濃度のPCB廃棄物は、コンデンサー・トランス計22台、蛍光灯安定器計1,922個です。

これらについては、中間貯蔵・環境安全事業株式会社において順次廃棄処理が進められています。