2009グランプリ
デジタルカメラが流行し、今ではほとんどの人がデジカメを持っています。
よく聞く話ですが、旅行に出かけたりして、きれいな景色を見たりすると、
みんな夢中でシャッターを押すんですよね。
興奮しちゃって何枚も同じ写真を連写するんです。
でも旅行も終盤になって来るとカメラの中のデータがいっぱいになっちゃって、もう写真が撮れない。
そうなるとみんな何するかって、写真のデータを消すんです。
何枚も同じ写真があるから、その中の一番良い1枚を残して、あとは消しちゃうんです。結局一番良い1枚が残るのだから、それはそれで良いんです。そこがデジタルの良いところなんだし。
でもデータを消すことで、あの夢中でシャッターを押した気持ちや、撮影した行いすらも消している気がして寂しく感じました。
彼と過ごした大切な時間を感じて欲しくて、この写真集を作りました。
応募作品形態:ブック/A3/180ページ/インクジェットプリント
素直さに引かれます。いい写真を撮ろうというよりも「ああ、彼のことが愛おしくて仕方ないんだなぁ」と。とても個人的なことなのに一般化されて気持ちが直接伝わってくるんですね。幸せな時を残しておきたい、それが写真を撮る基本的な姿だと思います。
彼女の思いが全面に出てる。表紙のように、いつも裸の気持ちで撮ってるんだよ。一枚のカットに前後があって、恋心を止めてないのがいい。普通はこういうの撮るとクサイんだけど、すごく気持ちいいしやさしい。大きさもつくりも、いい本だよ。
写真新世紀[第32回公募]優秀賞(蜷川 実花 選)、「写真新世紀東京展2009」グランプリ
1986年 | 三重県に生まれる |
2006年 | 京都造形芸術大学情報デザイン科 写真コース入学 |
2009グランプリ