どうしてテレビでは映像を見ることができるのでしょうか。
テレビ画面を虫メガネで拡大してみると赤、緑、青色が1組になって並んでいます。また、画面で色の違うところを見てみると赤、緑、青の色の明るさが少しずつ違って見えます。
この3色と明るさを組み合わせてテレビは、いろいろな色を作っています。この赤、青、緑を光の3原色と言い、この3色の組み合わせで、ほとんど全ての色を作り出すことができるのです。
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光はRGBでできている:光のなぞ
テレビでは、まずこの3色1組を画面に向かって左上から右へ順番に点滅させます。この点が集まってできた行を走査線といいます。この走査線を約1/60秒で画面の下まで1行おきに上から順番に走らせます。
しかし、この状態では1、3、5、7…といった具合に奇数行しか描けていないので、1枚の絵になっていません。次の1/60秒で残りの2、4、6、8…の偶数行の走査線を同じように走らせます。この奇数行と偶数行の走査線を高速に書きかえることにより、1枚の絵として見せています。つまり、2/60秒で1枚の絵を送っています。この手法は、なるべく情報の量を増やさずに映像をきれいに見せる方法として開発されました。
日本のテレビでは、このように1秒間に約30枚の絵を送ることにより、動く映像として見せています。
走査線の数は、今までのテレビでは525本でしたが、ハイビジョンでは約2倍の1125本になります。だから地デジなどのハイビジョンはきれいに見えるのです。