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半導体露光装置の搭載技術

私たちの日常生活は、もはや半導体チップなしには成り立ちません。半導体チップは、スマホ、パソコン、デジタルカメラをはじめ、身の回りのあらゆる製品に搭載され、私たちの生活を支えています。あらゆるモノがインターネットにつながるIoT時代の到来により、車や家電などさまざまなものに搭載されるセンサーや通信デバイス、ビッグデータを解析するAI(人工知能)のプロセッサなど、半導体チップはこれまで以上に社会にとって不可欠になり、その需要はますます増加しています。

2018/12/27技術紹介

半導体チップと半導体チップが使われる最終製品例

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半導体チップの製造工程


① ウエハーに回路パターンを描く

レチクルに光を当て、回路パターンをウエハーに露光する。光をレンズで縮小することで、より細かい線を描くことができる。回路の線幅を細くすればするほど、一つの半導体チップの中に入る半導体素子が増えて、高性能・高機能な半導体チップができる。

回路の線幅を細くすればするほど、一つの半導体チップの中に入る半導体素子が増えて、高性能・高機能な半導体チップができる。

露光の原理図

光が当たった部分のレジストが変化。現像液を使い、感光した部分を取り除く。

② いらない部分の除去

レジストで覆われている部分以外の酸化膜は、ガスと反応して除去される。

③ 半導体素子のつくり込み

不要なレジストを除去後、露出したウエハー内に、トランジスタを効率良く動作させるための不純物を注入して半導体素子をつくる。

④ 絶縁膜で覆い、表面を平らに

ウエハー全体を絶縁膜で覆った後、凹凸がないよう表面を平らにする。さらに次の層を重ね、回路パターンの露光に備え、レジストを塗る。

半導体露光装置とは

#産業機器#イメージング技術#機械工学#電気工学#情報工学#物理学#化学#半導体

半導体チップの製造工程において、「露光」をする役割を担当しています。半導体チップは、ウエハーと呼ばれる半導体基板に微細な回路パターンを露光して作られます。半導体露光装置は原版となるレチクルに描かれた回路パターンを、投影レンズを介して、縮小し、ウエハーに露光する装置です。ウエハーステージでウエハーを逐次移動させ、1枚のウエハー上に回路パターンを繰り返し露光していきます。回路はnm(※)レベルの超微細なパターンを何重にも重ね合わせて作られるため、半導体露光装置も超高精密技術を駆使して、nm単位の装置性能を実現しなければなりません。

  • (※)nm
    ナノメートル、10億分の1メートル

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半導体露光装置概念図

露光装置の3大性能

#産業機器#イメージング技術#機械工学#電気工学#情報工学#物理学#半導体

半導体露光装置の性能を示す指標には、以下の3大性能があります。

1.解像力
どれだけ微細な回路パターンをウエハー上に転写(露光)できるかを示す性能です。

2.オーバーレイ精度
1枚のウエハー上にパターンを繰り返し露光するため、ウエハーを動かした後、どれだけ高精度にウエハーとレチクルの回路パターンを重ね合わせられるかを示す性能です。

3.スループット
どれだけ高速に回路パターンを露光できるかを示す性能です。半導体チップの量産時に重要となります。

解像力を高める投影レンズの設計・製造・制御技術

#産業機器#イメージング技術#機械工学#電気工学#物理学#半導体

理論限界の解像力を実現する究極の収差制御

半導体チップは、原版(レチクル)に描かれた回路パターンを、ウエハー上に縮小投影露光することで製造されます。投影レンズの解像力を高め、パターンを微細化することで、回路の集積度を向上させることができます。
露光装置には水銀ランプやエキシマレーザなどの紫外線光源と、高開口数の投影レンズが搭載されています。キヤノンでは高度な光学設計技術に加えて、数nm精度のレンズ研磨技術、超精密光学系の機構設計・組立・調整技術を駆使し、理論限界の解像力を有する投影レンズを製造しています。さらに、露光時の気圧、温度などのわずかな環境変化による収差の発生を補正するために、精密なレンズ駆動機構も搭載しています。

オーバーレイ精度・スループットを向上させる高加速度・高速ステージ制御技術

#産業機器#イメージング技術#機械工学#電気工学#物理学#半導体

世界最高加速度(※1)と高精度制御技術により高精度・高生産性を実現


  • 半導体露光装置を支える技術として、回路パターンの微細化技術とともに重要なのがステージの高速化技術と同期制御技術です。ステージを高速で駆動し、かつ高精度に位置決めすることにより、生産性と良品率を高め、高性能な半導体製品の大量生産を可能にします。
    スキャナー方式(※2)の半導体露光装置では、ウエハーステージとレチクルステージを同期させて、連続的に動かしながらウエハーに露光します。位置決め精度は1nm以下という非常に高精度な同期制御技術を駆使しています。特殊リニアモーターや軽量化・高剛性ステージなどの技術により、レチクルステージで12G以上(ウエハーステージはその4分の1)という高い加速度で繰り返し加減速駆動し、高い生産性に貢献しています。

  • (※1)世界最高加速度
    2018年8月時点、キヤノン調べ。
  • (※2)スキャナー方式
    スキャンアンドリピート方式の露光装置。ウエハーとレチクルを固定して露光することを繰り返すステッパー方式と比較して高精度化が可能。

ビッグデータ解析技術による安定稼働支援

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露光装置の性能を限界まで引き出すAIシステム

半導体露光装置の高い生産性と露光精度を実現するためには、ハードウエア性能を最大限に引き出し、かつその状態を維持することが重要です。
キヤノンの半導体露光装置に導入されている診断システムは、半導体露光装置のさまざまな現象や状態の変化を的確に検出するために、EDA(※)にも準拠した高速データ転送技術、およびディープラーニングやその他の機械学習アルゴリズムを活用したビッグデータ解析技術を駆使。露光装置の稼働データやウエハー測定装置や周辺装置の稼働データを高速に収集、解析し、人間には判断が難しい装置状態の変化を捉え、異常を検知し、更には予知・保全することで、装置の安定稼働を実現しています。

  • (※)EDA
    Equipment Data Acquisitionの略称。データ収集に関する半導体製造装置の標準規格(SEMIスタンダード)のこと。

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