開く

ヘルスケア

キヤノンロゴに込められたのは、
人に寄り添う医療です。

ここは、キヤノンメディカルシステムズ本社工場。出荷直前の最終工程で厳しい品質検査が行われているのは、キヤノンのロゴを冠したMRI(磁気共鳴画像装置)の新製品、第一号機です。
「Made for Life」を経営スローガンに掲げるキヤノンメディカルシステムズのMRIは高画質を実現しながら、患者さんに配慮した技術を搭載しています。体に影響を与える可能性がある造影剤を使用しないで撮像できる「非造影撮像技術」を実用化。さらに静音化技術と開放感のある検査空間の実現により、MRI特有の騒音や苦痛となる圧迫感の低減に成功しました。「尊い命を守るために」医師と患者さんに寄り添う技術や製品開発を通じて、医療の発展にも貢献していきます。

ヘルスケアビジネスを
キヤノンの第三の柱に

キヤノンメディカルとともにCTの共同開発を行う藤田保健衛生大学病院にて

キヤノンとのシナジーにより効率化が進むキヤノンメディカルの生産現場

実際に使用する医師や技師の要望や課題を反映させながら技術を開発

キヤノンはいま、ヘルスケアをプリンティングやカメラに次ぐ事業に育てるべく、さらなる発展に取り組んでいます。
2016年12月にグループの一員となったキヤノンメディカルシステムズ(以下、キヤノンメディカル)は、X線CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)などの医療画像診断システムにおいて、数々の世界初、日本初を実現してきたパイオニアです。尊い命を守る医療に貢献したいという「Made for Life」の理念のもと、医療の現場と真摯に向きあいグローバルに事業を展開しています。
キヤノンメディカルが注力するのは、「画像診断」「ヘルスケアIT」「体外診断」という3つの領域。画像診断では、世界中の多くの医療機関と連携して、確実な診断を支援する高精細画像の提供と、被ばく低減・検査時間の短縮など、検査時の患者さんの負担の軽減をめざすほか、キヤノンのイメージング技術を応用した新たな技術開発も検討しています。ヘルスケアIT では、電子カルテや病院システムをはじめ、病院内に散在する医療画像や患者情報などの膨大なデータを統合・解析し、高付加価値な情報として提供する最先端の医療情報システムを提供。血液などを分析して健康状態を診る体外診断は、これから大きな成長が期待されています。
生産現場でキヤノンの設備診断技術を導入し生産効率を高めるなど、キヤノンメディカルではシナジーによる多くの成果が生まれています。今後は、両社の協業によるものづくり改革を推進して、コスト削減に努めていきます。

医療先進国米国では
最先端ヘルスケア技術を研究開発

高解像度でリアルタイム観察をめざす心臓血管内視鏡の開発

キヤノンバイオメディカルでの遺伝子検査試薬の研究

キヤノンは医療先進国である米国において、オープンイノベーションによるヘルスケア事業の研究開発を進めています。キヤノンUSA は、ボストンに拠点を置くヘルスケアオプティクスリサーチラボラトリーでハーバード大学医学部関連医療機関のマサチューセッツ総合病院、ブリガムアンドウィメンズ病院と連携し、医療ロボティクスや心臓血管内視鏡などを共同で研究しています。
キヤノンの微小光学系の加工技術や光学設計技術などを使った直径1mm 以下という超小型ファイバー内視鏡は、体内で使用できる強度をそなえ、これまで内視鏡を使えなかった関節や副鼻腔内などのリアルタイムでの観察を可能にします。また、医療ロボティクスでは、患者さんの体に針を挿入する際に、位置と深さを正しくナビゲートする穿刺(せんし)補助システムの研究を進めています。生体検査やがんのアブレーション療法(高熱や冷凍により組織を死滅させる治療方法)の精度を高め、施術時間の短縮を実現する技術として、早期の実用化が期待されています。
また、2015 年に設立したキヤノンバイオメデイカルでは、がんや遺伝病の研究に用いる試薬とカートリッジキット「ノーヴァリル」を製品化し、販売。米国のみならず、欧州にも販路を広げています。

動く臓器をとらえる世界で初めてのX線CT装置を
共同開発・製品化し、「厚生労働大臣賞」を受賞

2017年、日本政府が創設した「第1回日本医療研究開発大賞」において、キヤノンメディカルは厚生労働大臣賞を受賞しました。世界で初めて体内の臓器などの動きをとらえることができるX線CT装置「Aquilion ONE」を医師らとともに共同開発し製品化。高画質を保ちつつ、被ばく量・造影剤量の低減と診断の迅速化を両立しました。臓器や腫瘍の形状を診る形態診断に加え、心臓や血流などの動きを診る機能診断を新たに可能にし、医療現場に貢献した実績が高く評価されました。