野鳥写真図鑑

カワセミ

ブッポウソウ目カワセミ科 全長約17cm

絞り:F16|シャッタースピード:1/200秒|ISO:400|露出補正:-0.7|焦点距離:1000mm|一眼レフカメラ(APS-Cサイズ)|撮影地:愛知県

腹はオレンジ色で、背はコバルトブルーに輝く。空飛ぶ宝石と例えられるが、素早く水面に飛び込んで小魚などを獲る。「チー」という細い声で鳴き、春に繁殖期を迎えると「チーチー、チチチ」など少し賑やかになる。

さえずり

※鳴き声が再生されます。

空飛ぶ宝石は水面が凍ると暮らせない?

ハンターはつらい?

カワセミに限らず、狩りは百発百中というわけではありません。ハンターに失敗が少なくないのは、狙われる側も必死で逃げるからです。
一般に、野鳥は子だくさんなうえ(カワセミでは4~7卵産む)、短期間で子育てしなければなりません。小鳥の多くはひなを巣立たせるまで2週間ほど、カワセミでも3~4週間です。親鳥のハンティング成功率はひなの成長はおろか、生死さえ左右することでしょう。
カワセミは、天敵となるヘビやイタチが登れないような傾斜がきつい土の崖に穴を掘って巣を作るため、水辺がコンクリートなどで固められると、繁殖できません。

カワセミ 宝石の翡翠(ひすい)は、カワセミの色から名づけられたもの。魚のほか、淡水のエビ類やミズカマキリなどもの水生昆虫も狙う。

北海道のカワセミは津軽海峡を渡る?

1年中見られる「留鳥」とされる鳥でも、北海道では冬には見られなくなるカワセミは、秋には南下していると考えられています。飛び込み式ハンティングのカワセミの場合、水面が凍る地域では狩りができず生きられません。北海道では夏鳥になるカワセミたちは、本州より南では冬鳥として南下してきているはずです。
キジバト、ウグイス、カイツブリなども同様で、北海道では春夏だけ見られる夏鳥になるのです。

カワセミ 派手な姿をしていても、ほぼスズメサイズと小さいので、気づかれないでいることが多い。写真左のハクセキレイと比べてみると、同じようなサイズしかない。
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