- 概要
- 主な仕様
発売年月 | 1962年(昭和37年)4月 |
発売時価格 | 41,500円 |
1959年頃には乾電池の性能が著しく向上、安定した性能の電池が市場に現れるとともに、キヤノンでもマイクロモーターの開発が進められていた。そこで、8ミリシネカメラの生命である操作性の向上に重点を置いたカメラの開発がスタート、電池をフルに使い、従来のスプリング巻上げの代わりに連続性に富んだモータードライブ形式を採用し、ズームも電動、露出もEE方式のコンパクトなカメラが誕生した。3つのエレクトリック機能の採用から「トリプルE」と名づけられた。
レンズは新開発のF1.7の4倍ズーム。絞りを外部の2つのつまみにより操作することによりEE、マニュアル絞り、フェード操作などの技法が簡単にできる工夫がされていた。また、巻き戻しクランクも用意され、初心者から上級者まで、幅広いユーザーに対応したモデルであった。
型式 | レギュラー8方式 8ミリシネカメラ | |
画面サイズ | 3.7×4.9mm (映写画面 3.3×4.4mm) | |
使用フィルム | リール式、25フィート(フィルム幅 : 16mm) | |
レンズ | 焦点距離 / 明るさ | 10~40mm F1.7(7群12枚構成)/コンバーター取り付け時 6.5~26mm |
ズーム比 | 4倍 | |
フォーカシング | 手動(前玉回転式) 1.2m~∞ | |
オートズーミング | 専用マイクロモーターによる10~40mm間のズーミング速度 4秒/手動ズーミング可能 | |
ファインダー | 型式 | 特殊一眼正像レフレックス式 |
距離計 | スプリットイメージ距離計 | |
視度調節 | -3~+1ジオプター | |
情報表示 | EE警告マーク(適正露出:青/連動外:赤) | |
エレクトリックアイ機構 | 方式 | CdS超高感度内蔵露出計と完全に連動する自動絞り機構 |
作動範囲 | 被写体の輝度10~80000Cd/m2 ISO5~320の感度でF1.7~22の絞りと12, 16, 24 および1コマの全域に連動 | |
絞りの手動調節 | EE絞りの作動範囲制限/絞り使用によるワンハンドのフェード撮影可能/任意の手動絞り可能 | |
CdSメーターの電源 | 1.3V水銀電池 ナショナルM-N型1コ使用 | |
フィルム給送 | 撮影コマ数 | 12, 16, 24 コマ/秒および1コマ撮り |
駆動方式 | 超小型マイクロモーター使用による電動式オートフィルミング | |
オートフィルミング | 7.5mフルサイズの連続撮影可能 | |
マイクロモーターの駆動用電源 | 1.5V単3乾電池 4本使用(バッリーマガジンに収納し装填) 常温18コマで約17本撮影可能 | |
フィルムカウンター | フィルム装填のさい自動復帰する順算式/フィルム巻き戻し量表示およびその指標 | |
フィルム巻き戻し機構 | クランク式 フィルムカウンターにより正確な巻き戻し可能 | |
シャッター | 開角 | 165゜ |
シャッタースピード | 1/26秒(12コマ/秒)1/35秒(16コマ/秒)、1/50秒(24コマ/秒)、1/25秒(1コマ/秒) | |
各種レリーズソケット および安全装置 |
リモコン用、1コマ用および連続撮影用ソケットの3種/シャッターレバーに対する安全ロック兼用のランニングロック | |
その他 | フィルム装填の容易/リモートコントロール コンバーターなどのアクセサリー豊富 | |
大きさ(幅×高さ×奥行) | 56×110×172mm | |
質量 | 1160g(本体のみ) |