- 概要
- 主な仕様
発売年月 | 1964年(昭和39年)6月 |
発売時価格 | 69,000円 |
キヤノン技術の到達点、あるいはシンボルともいえる最高級機種がスプリング駆動式で計画された。狙いは16mmシネカメラの高級技法を8mmシネカメラの世界にまで広げることを狙いとし、開発された。明るいF1.2の高性能ズームレンズは、ズーム8-3(1962年発売)の高倍率、高解像力のレンズを基本としてリレーレンズに初めてガウス型を適用したものである。可変シャッター開角機構、長時間撮影を可能にするスプリング機構などを搭載するこのモデルは、その後、名機と呼ばれ、作品作りをする8mmシネカメラ愛好者に永く愛用された。
このカメラ以後、キヤノンの8mmシネカメラはズーム倍率とFナンバーで機種名とすることとなる。
型式 | レギュラー8方式 8ミリシネカメラ | |
画面サイズ | 3.7×4.9mm (映写画面 3.3×4.4mm) | |
使用フィルム | リール式、25フィート(フィルム幅 : 16mm) | |
レンズ | 焦点距離 / 明るさ | 8.5~42.5mm F1.2(12群17枚構成/内稀元素ガラス6枚) アンバーとマゼンタを配合したスペクトラコーティング 内径48mm 外径50mm |
ズーム比 | 5倍 | |
フォーカシング | 手動(前玉回転式) 1.2m~∞ | |
ズーミング | 手動(パワーグリップ装着により電動オートズーミング可能) | |
ファインダー | 型式 | 一眼レフタイプの正立正像式 |
距離計 | スプリットイメージ距離計 | |
視度調節 | -3~+1ジオプター | |
情報表示 | 絞り数値、メーター指針、追針、高低輝度警告マーク | |
露出計 | 方式 | 超高感度CdS追針式メーター内蔵、ファインダー内で絞り指針を露出計指針に重ねるだけで適正露出 絞り目盛、警告マークあり |
作動範囲 | ISO5~320のすべてのフィルムに対し、F1.2 8コマ/秒~F22 64コマ/秒の全域に連動 | |
電源 | 1.3V水銀電池 1コ使用(ナショナルM-P、東芝TH-MP、マロリーRM-1型) | |
フィルム給送 | 撮影コマ数 | 8, 12, 16, 24, 32, 48, 64 コマ/秒および1コマ |
駆動方式 | スプリングモーター クランク巻き上げ式 1回のフルチャージで4m(13ft)のフィルムが送られる大容量スプリングモーター採用/2回のフルチャージでフィルム片側分7.5mの撮影が可能 |
|
フィルムカウンター | フィルム装填(圧着板の開閉)により自動復元、フィルム送りの正逆転に連動 | |
コマ数計 | ゼロ調節可能のコマ数計、1回転80コマ(1ft)でフィルムカウンターに連動、正逆転および1コマの計数可能 | |
自動巻き戻し機構 | スプリングモーターによる自動巻き戻し機構、安全ストッパーあり | |
シャッター | 開角装置 | 165゜から0゜まで自由に開角度を自由にかえられるシャッター開角機構を内蔵、OPEN, 2, 4, CLOSEの4段階の目盛があり、それぞれ165゜, 82.5゜, 41.25゜, 0゜の開角度を有する露光時間の調節、フェードイン、フェードアウト、オーバーラップ可能 |
露出時間 | 1/18秒(8コマ/秒)、1/26秒(12コマ/秒)、1/35秒(16コマ/秒)、1/50秒(24コマ/秒)、1/70秒(32コマ/秒)、1/100秒(48コマ/秒)、1/140秒(64コマ/秒) 、1/25秒(1コマ/秒) | |
安全装置 | シャッターボタンの安全ロック、フィルム送りの正逆転切り換え安全ストッパー、水銀電池スイッチその他安全装置完備 | |
その他 | パワーグリップ装着により、電動式モーターズーミングおよびトリガーによるシャッターレリーズ可能 | |
大きさ(幅×高さ×奥行) | 53×114×210mm | |
質量 | 1,700g(本体のみ) |