- 概要
- 主な仕様
発売年月 | 1970年(昭和45年)3月 |
発売時価格 | 200,000円 |
コダック社の開発したスーパー8マガジンは、フィルム装填の簡略化を計ったことでは大きな革命をもたらしたが、プロカメラマンの要求を満足させるものではなかった。従来のレギュラー8フィルムのコダクロームを求める声に対応し、ダブル幅の100フィート(往復200フィート)リール巻きスーパー8が、コダック社から「DS8」フィルムとして業務用に発売された。
このDS8フィルム対応のカメラを開発すべく、人間工学的に完成された報道業務用16mmシネカメラ「スクーピック」の形態を採用したモデル。形態はスクーピックだが中身は全くの新規で、本格的スプロケットフィルム送り機構・シャッター開角可変機構・サーボEEなどが採用され、高機能と耐久性に優れたもので広く報道関係や学術・工業分野への進出を狙った本格的8mmシネカメラであった。レンズは、1967年発売のオートズーム814スーパー8のものがベース。
型式 | ダブルスーパー8方式 8ミリシネカメラ | |
画面サイズ | 4.2×5.7mm (映写画面 4×5.4mm) | |
使用フィルム | ダブル幅30.5m(100フィート)巻きスーパー8フィルム | |
レンズ | 焦点距離 / 明るさ | 7.5~60mm F1.4 (13群18枚構成/内稀元素ガラス6枚) 内径58mm 外径65mm コーティンクはアンバー、マゼンタ、パープルのミックスコーティング(多層コーティング含む) フード組み込み |
ズーム比 | 8倍 | |
フォーカシング | 手動(前玉回転式) 1.2m~∞ | |
ズーミング | 手動(レバー付き) 回転角約100゜ | |
フィルターねじ径 | 58mm | |
ファインダー | 型式 | 一眼レフ式、逆入光防止シャッター装置付き ファインダーアイカップ2種 |
距離計 | スプリットイメージ距離計 | |
視度調節 | -5~+4ジオプター | |
ファインダー内情報 | 絞り数値、指針、露出警告マーク、手動絞りマーク | |
EE機構 | 方式 | サーボモーターコントロールによる完全自動絞りEE機構 (虹彩絞り) |
露出計 | CdS受光素子使用の外部測光式 受光角 : 上下12゜、左右21゜ | |
測光範囲 | ISO320 F1.4 12コマ~ISO10 F22 54コマの全目盛域 | |
フィルム感度 | ISO10~320 DIN 11~26 (1/3段ステップ) | |
露出倍数補正 | 1, 2, 4, 8×の4段 | |
CCAフィルター | なし | |
絞りの手動調節 | メインスイッチの切り換えおよびマニュアルリングの回転によるファインダー内にMマーク表示 | |
フィルム駆動 | 方式 | 電動式 |
フィルム装填 | フィルム先端をガイドにさし込み巻き取り側まで電動給送するセミオートローディング | |
コマスピード | 12, 18, 24, 36, 54コマ/秒および1コマ | |
電源 | 単3乾電池8本(バッテリーマガジンに収納し装填) アルカリマンガンまたは高性能マンガン電池 露光制御および駆動兼用 常温18コマで約10本撮影可 外部電源:単三またはニッケルカドミウム電池使用 |
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フィルムカウンター | 0位置調節可能のコマ数計およびフーテージカウンター フィルムの正逆給送に連動 コマカウンターは1回転72コマ 1コマ計数可能 横蓋開放による自動復帰式 |
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バッテリーチェッカー | 専用ボタン押しミニメーター表示式 | |
巻き戻し機構 | 電動式 開角レバーをR位置に合わせてシャッターレリーズする 巻き戻しによりオーバーラップ撮影可能 | |
シャッター | 開角度 | 0-165゜連続可変 CLOSE, 4, 2, OPENの目盛位置でそれぞれ0゜41.25゜, 82.5゜, 165゜となる 全閉によるフェード撮影可能 |
ランニングロック | ロックリングにより可能 | |
ソケット | 1コマ用、リモートコントロール用、テープレコーダー用の3種 | |
リモートコントロール | リモートスイッチにより可能 | |
その他 | グリップ組み込み 三脚ねじ2種 フィルムカッター組み込み | |
大きさ(幅×高さ×奥行) | 103×227×268mm | |
質量 | 3,225g(本体のみ)、3,370g(電池込み) |