- 概要
- 主な仕様
| 発売年月 | 1976年(昭和51年)9月 |
| 発売時価格 | 83,500円 |
スーパー8システムは当初から磁気トラックによるサウンドが考慮されていたが、1973年にコダック社がスーパー8カートリッジの下部を大きくし、ここで磁気録音する方式の「エクタサウンド」を発表した。コダック社の他ではチノン社がいち早く製品化、独走し、高級サイレントカメラは市場で低迷する状態となった。
先行した他社のサウンドカメラが巨大なのに対し、キヤノンではコンパクトなサウンドカメラをターゲットに検討を開始した。514XLをベースに延長した下部にサウンド機構を組み込むことで、コンパクトなサウンドカメラを実現できた。さらに、小型にも関わらずオーディオ機能にも凝り、音量調整・音質調整機構を組み入れた。また、新発想の折りたたみグリップ(単三電池収納)採用のレイアウトなどデザイン的にもまとまりがよく、ロングセラーとなった。
| 型式 | サウンドおよびサイレント兼用型スーパー8方式8ミリシネカメラ | |
| 画面サイズ | 4.2×5.7mm (映写画面 4×5.4mm) | |
| 使用フィルム | スーパー8 カートリッジフィルム(サウンド、サイレント) | |
| レンズ | 焦点距離 / 明るさ | 9mm~45mm F1.4 (11群13枚構成) スペクトラコーティング ラバーフード組み込み |
| ズーム比 | 5倍 | |
| フォーカシング | 手動(前玉回転式) 1.2m~∞ | |
| マクロ撮影機構 | 広角および望遠端でマクロセットレバーの切り換えによる近接撮影機構、距離目盛を∞にしたとき、フィルム位置マークからの撮影距離および画界は、 広角マクロ:227mm 74×102mm 望遠マクロ:600mm 44×61mm |
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| ズーミング | フィルム駆動に連動した電動ズーム(約8秒)およびズーミングレバーによる手動調節 | |
| フィルターねじ径 | 43mm | |
| ファインダー | 型式 | 一眼レフ式(アイカップ組み込み) |
| 距離計 | スプリットイメージ式距離計 | |
| 視度調節 | -4~+2ジオプター | |
| ファインダー内情報 | 絞り数値、露出警告マーク、フィルム給送確認、バッテリーチェッカー兼フィルム終了予告ランプ、録音レベル表示ランプ | |
| EE機構 | 方式 | CdS使用TTL測光方式のEE、フィルム感度とコマスピードに連動する自動絞り機構 |
| 測光範囲 | ISO250 F1.4 18コマ~ISO25 F32 24コマ | |
| フィルム感度 | カートリッジによる自動セット 人工光用 : ISO40 160 250 昼光用 : ISO25 100 160 |
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| CCAフィルター | CCAフィルター内蔵、手動切り換え可能、デイライトフィルムカートリッジによる自動解除 | |
| 絞りの手動調節 | EE絞りロックレバーにより測光値を固定、露出補正用 | |
| フィルム駆動 | 方式 | 高性能DCマイクロモーター駆動 |
| コマスピード | 18, 24コマ/秒、1コマ(サイレントカートリッジのみ) | |
| フィルムカウンター | フィルムカートリッジ着脱連動、自動復帰順算式 | |
| フィルム終了予告 | フィルム終了約2ft前にランプ点灯、ファインダー内で確認 | |
| シャッター | 開角度 | 220゜ |
| レリーズ機構 | マグネットレリーズ方式 | |
| 録音機能 | 方式 | スーパー8サウンドカートリッジ使用の磁気録音方式(キャプスタンドライブによる連続フィルム給送) |
| マイク入力 | φ3.5ミニジャック、入力インピーダンス約3Kオーム 最小入力感度 -80dB(0dB=1V) | |
| 付属マイク | インピーダンス500オーム ダイナミックマイク 感度 -78dB(0dB=1V/μbar 1KHz) |
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| AUX入力 | φ3.5ミニジャック、入力インピーダンス約100Kオーム以上 最小入力感度 -20dB(0dB=1V) | |
| ミキシング | マイク入力とAUX入力のミキシング可能 | |
| 入力モニター | イヤホンおよびファインダー内レベル表示ランプによる | |
| 録音レベル調整 | 自動音量調整回路(ALC)内蔵、オート、ローレベル2ポジション ロック付き | |
| サウンドフェーダー | 音量調整ダイヤルによる手動フェーダー可能 | |
| 音質調整 | ソフト、クリヤ切り換え | |
| イヤホン出力 | 適合イヤホンインピーダンス 8オーム | |
| リモートコントロール | φ2.5ミニジャック リモコンスイッチあるいはマイクのリモートスイッチにより可能 | |
| 電源 | 単3乾電池6本をグリップ内に収納、フィルム給送、測光、ズーミングおよび録音兼用、外部電源使用可能(DC9V専用) | |
| 撮影本数 | 約10本(18コマ/秒、常温)、1コマでは1本 | |
| バッテリーチェック | 押しボタンによるランプ(LED)点灯式、ファインダー内で確認 | |
| メインスイッチ | OFF, R, RL, 1コマ 通電警告赤マークあり | |
| グリップ | 折りたたみ式 電池室兼用 | |
| その他 | 外部駆動表示(赤LED)、アクセサリーシュー(ブームマイク取り付け専用)、専用外部電源端子 | |
| 大きさ(幅×高さ×奥行) | 64×136×210mm | |
| 質量 | 1,390g(本体のみ)、1,495g(電池含む) | |
