- 主な仕様
| 発売年月 | 1976年(昭和51年)1月 | 
| 発売時価格 | 110,000円 | 
| レンズ構成(群) | 6 | 
| レンズ構成(枚) | 8 | 
| 絞り羽根枚数 | 9 | 
| 最小絞り | 16 | 
| 最短撮影距離(m) | 1 | 
| 最大撮影倍率(倍) | 0.1 | 
| フィルター径(mm) | 72 | 
| 最大径x長さ(mm)x(mm) | 81 x 71 | 
| 質 量(g) | 756 | 
光学系に非球面レンズを採用することで各収差を完全に補正、絞り開放からフレアのないハイコントラストの描写が得られる大口径の望遠レンズ。発売当時、一眼レフ用85mmレンズでは世界で最も明るいF1.2を実現した。
従来、非球面レンズは高度な設計技術と精度の極めて高い生産加工技術が要求されることから、コストも高く特殊レンズと考えられてきた。しかしキヤノンで は、レーザー光を利用した測定機、特殊な物質を使用する研磨砥石、研磨機を制御するためのエレクトロニクス技術など、最新の技術をフルに活用してこれまで 研究室でも困難とされていた0.1ミクロン(1万分の1ミリ)以上の精度を持つ量産加工技術を確立、一般レンズ並みの生産量を実現し、合理的な価格での市 場提供を可能とした。
85mmという望遠レンズでは初めて収差変動による近距離撮影時の像の劣化を防ぐ補正機構(フローティングシステム)を組み込むと同時に、高度の設計技術による最適なパワー配置と適切な硝材の選択により、開放絞りから小絞りまでと全距離範囲での高性能を実現した。
また、多層膜のスーパースペクトラコーティング処理により最適のカラーバランスが得られるなど、キヤノン独自の高い技術力を示すレンズである。








 
