- 概要
- 主な仕様
発売年月 | 1981年(昭和56年)9月 |
発売時価格 | 201,000円(FD50mm F1.2、価格はいずれもアイレベルファインダーFN付き) 181,000円(50mm F1.4) 149,000円(ボディ) |
キヤノンF-1の次期後継機はF-2にはならず、飽くまでもF-1であるとして、頭にニューが付いた。初代のF-1で、「向こう10年間は不変です」と宣言した約束を守っての登場だった。10年間の電子技術や超精密加工技術、物理光学技術などの進化はめざましいものがあった。高度なメカニズムの集大成だった最高級機のF-1も、次期後継機ともなれば、最良にして最適な電子化技術を導入し、仕様の拡大、機能の多様化と自動化を図ることは必須条件であった。
そこで、ニューF-1は、先ず、測光機能を多様化すべく、交換スクリーン式により測光感度分布が変えられる微細光分割素子を開発して対応し、自動化機能については、適切かつ最適機能で応じられるシステムAEを実現する等、後継機に相応しい機種となったのであった。しかも操作部の基本は前F-1を踏襲して、旧F-1のユーザーがニューF-1を手にしても違和感がなくすぐに使えるような配慮がなされていた。
型式 | 35mmフォーカルプレーンシャッター式一眼レフレックスカメラ |
画面サイズ | 24×36mm |
標準レンズ | FD50mm F1.2、FD50mm F1.4(この機種以降ニューを省略) |
マウント | FDマウント |
シャッター | 4軸式の金属幕横走行フォーカルプレーン 1/2000、1/1000、1/500、1/250、1/125、1/60、1/30、1/15、1/8、1/4、1/2、1、2、4、8秒、B、X(1/2000~1/125秒・B・X=1/90秒は機械制御式、1/90~8秒を電子制御式としたハイブリッド方式、時限調節式セルフタイマー内蔵(電子音作動報知)、シャッターレリーズは電磁式および機械式、多重露出可能 |
フラッシュシンクロ | X接点、抜け止め式ドイツ型ソケットおよびホットシュー式 |
ファインダー | ペンタ着脱可能アイレベル式(アイレベルファインダーFN=倍率0.8倍、視野率97%、スクリーン中央にニュースプリットプリズム式距離計、その周囲にマイクロプリズム式距離計を備えたレーザーマット式)3種類の測光感度分布特性を基本に13タイプ32種の交換スクリーン完備、視野内に測光範囲、露出計指針および追針、設定シャッタースピード値、絞り値、絞り込み測光用定点、各種の警告表示 |
測光・露出制御 | SPC素子使用、TTL開放追針合致式マニュアル測光を基本に、交換ファインダーのAEファインダーFNとAEモータードライブFNの使用でシャッタースピード優先式AEに機能化するなどのシステム化が図られている、測光感度分布特性は交換スクリーンのタイプにより中央部スポット測光(約3%部)、中央部分測光(約12%部)、中央重点平均測光の選択が可能、露出補正機構=±2EV、測光連動範囲はEV-1~18(ISO100:F1.4)、フィルム感度使用域はISO6~6400 |
使用電源 | 6Vの2CR-1/3Nリチウム電池又は4LR44 アルカリマンガン電池1個、バッテリーチェック機構付き |
フィルム装填・給送 | ロック機構付き裏蓋開閉スプール差し込み式、上部レバー139度回転、予備角30度(小刻み巻き上げ可能) |
フィルムカウンター | 裏蓋開放に連動して自動復帰する順算式 |
フィルム巻き戻し | 折り畳み回転クランク式 |
大きさと質量 | 147×97×48mm、795g(ボディのみ、アルベルファインダーFN付き) |