- 概要
- 主な仕様
発売年月 | 1959年(昭和34年)5月 |
発売時価格 | 59,500円(R50mm F1.8付き) |
高級35mmカメラは、次第に連動距離計式から一眼レフレックス式へと代わりつつある時代を迎えていた。
その最大の理由は、交換レンズの制約を受けず、接写・拡大・複写や顕微鏡写真撮影などの分野にも対応できる万能性を備えていたからであった。キヤノン初の一眼レフカメラキヤノンフレックスを発売して世に問うた時、市場には既に8機種が先行していた。
1959年5月に発売されたキヤノンフレックスは、ボディ側の外爪を包み込むようにしてレンズを装着する、摺動面を持たないブリーチロック式という高級マウント。
スーパーキヤノマチックと名付けられた高速で作動する完全自動絞り機構、底部トリガー130度回転による迅速巻き上げ等の機能と外付け式セレン光電池式露出計の使用可能を特徴としていた。
型式 | 35mmフォーカルプレーンシャッター式一眼レフレックスカメラ |
画面サイズ | 24×36mm |
標準レンズ | キヤノンR50mm F1.8 |
マウント | 外3爪バヨネット式(スピゴット式)マウント内径48mm、フランジバック42mm、ボディ側に絞りセットレバーと絞りレリーズレバー、ヘッド、Rレンズ側に絞りセットレバーと絞りレリーズレバーを備えた完全自動絞り機構(スーパーキヤノマチック機構)を搭載=Rマウント(以下Rマウントと記す) |
シャッター | 2軸式の布幕横走行フォーカルプレーン1/1000、1/500、1/250、1/125、1/60、1/30、1/15、1/8、1/4、1/2、1秒、B、X、T(1軸不回転ダイアル式)T=タイマーレバー式、セルフタイマー内蔵、シャッターボタンのロック機構付き |
フラッシュシンクロ | FP、X接点(自動切り換え式、X接点の同調秒時は1/55秒、ターミナルソケットはボディ側面の直結バヨネット式) |
ファインダー | ペンタ着脱可能アイレベル式。倍率=0.9倍、視野率=上下92%、左右94%、エシェレット格子によるスプリットイメージ式距離計付き |
露出計 | シャッターダイアルの回転に連動する絞り値読み取りのセレン光電池式。測光連動範囲は、ISO100の条件でEV10~19、EV4~13の高低2段切り替え式。外部取り付け式露出計あり |
フィルム装填・給送 | 裏蓋開閉スプール差し込み式。底部トリガー130度回転による1作動式 |
フィルムカウンター | 裏蓋開放に連動して自動復帰する順算式。1.5倍ルーペ付き |
フィルム巻き戻し | 折り畳み回転クランク式 |
大きさと質量 | 145×100×49mm、750g(ボディ) |