- 概要
- 主な仕様
発売年月 | 1946年(昭和21年)1月 |
発売時価格 | 不明 |
戦後最新型は約100台が作られたとの記録がある。多分、戦前・戦中のストック部品によって完成させたのだろう。太平洋戦争での戦火が激しくなった頃、軍需指定を受けていた精機光学は、つてを求めて山梨県の都留郡(現、都留市)の谷村町と宝村とに分散して疎開した。平和はわが国の敗戦によってもたらされた。しかし、精機光学には、疎開先にある工作機械などを東京へと運搬する手だてはなかった。横浜に駐留していた米通信隊の指揮官が無類のカメラ好きで、この窮状を聞き軍用トラックを動員して機械類を目黒の本社工場へと輸送してくれた。精機光学ではその恩情に報いるべく最新型を組み立て贈呈したのであった。
型式 | 35mmフォーカルプレーンシャッター式カメラ |
画面サイズ | 24×36mm |
標準レンズ | ニッコール50mm F3.5 ほか |
マウント | 内3爪バヨネット式(専用)、レンズ着脱可能 |
シャッター | 2軸式の布幕横走行フォーカルプレーン 1/500、1/200、1/100、1/60、1/40、1/20秒、Z(1軸 回転ダイヤル式)、1/8、1/4、1/2、1秒(レバー回転ダイヤル式) |
ファインダー | 二重像合致式連動距離計とポップアップ式の逆ガリレオ式ビューファインダーによる二眼式、焦点調節はストッパー解除によるギア回転式 |
フィルム装填・給送 | 底蓋取り外し底部落とし込み式、上部回転ノブ式 |
フィルムカウンター | 手動セット順算式0~39目盛り(上部巻き上げノブ基部) |
フィルム巻き戻し | 上部回転ノブ式 |
大きさと質量 | 136.5×69×30.5mm、700g(ニッコール50mm F3.5付き) |