野鳥の撮りかた

入門講座

カメラ・レンズの選び方から構え方・構図など、野鳥撮影のポイントをまとめました。

野鳥撮影のマナー

「皆さまに撮影マナーを守っていただくことで、野鳥写真を文化として高めていくことができれば」キヤノンはそんな思いを込め、マナーの普及に努めています。

野鳥の撮りかた1 入門講座

野鳥を撮るための基本とカメラ

かわいい、かっこいい、きれいな野鳥を撮ってみたい!野鳥を撮るために必要な道具はなに?野鳥を撮るにはどうしたらいいの?カメラ初心者さんのために、カメラの種類や野鳥撮影のポイントをまとめました。

野鳥の撮りかた2 入門講座

レンズの種類と選び方

レンズはどれを選べばいいの?野鳥をアップで撮るにはどうしたらいいの?カメラが決まったら、次はレンズ。レンズにはたくさんの種類があり、レンズを変えることでいろいろな写真を撮ることができます。 高倍率ズームができるコンパクトカメラ(PowerShotなど)を使うなら、40倍以上のズームがあれば理想的。

野鳥の撮りかた3 入門講座

超初心者はPモードでたくさん撮りましょう

カメラもレンズも準備できたら、いよいよ撮影。まず気をつけることってなに?現在のデジタルカメラは高性能なので、だれでも簡単に写真を撮ることができます。モニターで画像を確認し、失敗したら設定を変えて撮り直せばOK。とにかくたくさん撮ってみましょう。

野鳥の撮りかた4 入門講座

きちんと構えてブレを防ぎましょう

なんだか写真がぼやけちゃう。うまく撮れないのはどうして?カメラの構えは、基本が大切。いい加減に構えると、手ブレによるピンボケ写真や斜めの写真になってしまいます。とくに望遠倍率が上がれば上がるほど手ブレが起こりやすくなります。

野鳥の撮りかた5 入門講座

構図を変えてワンランクアップ

どの写真もみんな同じ雰囲気に見えるのはどうして?構図とは、被写体や背景の配置のこと。同じ場所で同じ被写体を撮影しても、構図の良し悪しで写真が大きく変わります。

野鳥の撮りかた6 入門講座

カメラの角度で変化をつけましょう

図って難しい!日の丸構図の中でもっと変化をつけられる?余裕がある場合は、意識的にいろんな姿勢を試してみましょう。カメラの角度が変わると、違った見せ方ができます。

フォトグラファー紹介

野鳥写真家

戸塚 学

1966年愛知県生まれ。
「きれい、かわいい」だけでなく、“生きものの体温、ニオイ”を感じられる写真を撮ることが究極の目標。現在は野鳥にとどまらず、生きものを含めた環境の撮影を進行中。
『鳥たちは今日も元気に生きてます』(文一総合出版)ほか、書籍、雑誌、コマーシャルなどに作品を多数発表している。

野鳥撮影に必要なのは観察と優しい気持ち

やはり野鳥写真は野鳥がいてこそ成り立つものです。どんなにカメラの機能がよくなろうとも、主役の野鳥がいなくなれば意味がありません。

私が野鳥を被写体に写真を始めたころはまだフィルムでした。ピント合わせもマニュアルでした。機材は高価だしフィルムだけでなく現像代もかかるので簡単にシャッターを切ることができませんでした。その分、野鳥をしっかり観察してその一瞬を撮ることに専念していました。

しかし時代は変わり、デジタルカメラの進化と情報化によって野鳥撮影が情報とカメラで決まるようになると、いつの間にか主役の野鳥たちはただの被写体になり、まるでカードゲームをコンプリートするかのような状況になってしまいました。

珍鳥といって日本ではめったに見られることができない野鳥が出た場合は、一気にカメラマンが集まり問題行動も起こすこともあります。ただ、悪い面ばかりではありません。たくさんの人が趣味にすることで、野鳥を含めた環境問題にも目を向けられるようになりました。私たちが野鳥を見て撮影する楽しさをできるだけ後世まで残すことが野鳥たちにとってもいいこと、まさに共存になると思うのです。

無理をしたり、ひどいことをしたりして撮った写真は、見る人が見ればわかります。そんな写真がコンテストなどで評価されず、ほほえましい姿やたくましく生きる姿をたくさんの人と共有できるようになればと思います。野鳥に対してできるだけ迷惑をかけない、プレッシャーを与えないという優しい気持ちが誰にでも芽生えれば、その周りにいるカメラマンに広がり、いずれはより良い関係性になるのではと思っています。これは私の希望ではありますが、誰もが楽しむ野鳥写真をこれからも提案したいと思っています。