神護寺三像じんごじさんぞう
作品データ
- 作者:
- 伝 藤原隆信(でん ふじわらのたかのぶ)筆
- 時代:
- 鎌倉時代 13世紀
- 材質:
- 絹本に印刷
- 員数:
- 掛軸三幅
- テーマ:
- 歴史をひもとく文化財
- 寸法:
- 伝 源頼朝像 縦143.0 × 横112.8 cm
伝 平重盛像 縦143.0 × 横111.2 cm
伝 藤原光能像 縦143.0 × 横111.6 cm - 寄贈先:
- 高野山真言宗遺迹本山 高雄山 神護寺地図
- 制作期:
- 第3期制作: 源頼朝、平重盛
第4期制作: 藤原光能
原本
- 所蔵:
- 高野山真言宗遺迹本山 高雄山 神護寺
- 材質:
- 絹本着色
解説
神護寺仙洞院に伝来した本作品は、源頼朝、平重盛、藤原光能の肖像画と伝えられる三幅あわせて「神護寺三像」と呼ばれ、緻密で写実的に描かれており、日本肖像画の最高傑作の一つとして1951年に国宝指定を受けた。
『神護寺略記』には、中央に後白河法皇像、その左右に源頼朝像、平重盛像、下座に平業房像、平安末期の公卿で後白河院の近臣であった藤原光能像が、いずれも視線を法皇に向けて配されていたと記されている。このうち法皇像は室町時代の写しのみ、また業房像は現存していない。
ほぼ等身大の源頼朝像は、理想的武人としての彼の内面が見事に表現されている。
平重盛像はヨーロッパでの評価が高く、ミロのヴィーナスやモナリザと交換でルーヴル美術館にて展示されたことがある。
束帯姿で太刀を帯び、上げ畳の上に座す各像は、単純明快でゆるぎない存在感を放っている。
作者は似絵の名手 藤原隆信と言われており、鎌倉時代初期の作品とされている。