源氏物語・早蕨図げんじものがたり・さわらびず
作品データ
- 作者:
- 葛飾北斎(かつしかほくさい)筆
- 時代:
- 江戸時代 19世紀
- 材質:
- 絹本に印刷
- 員数:
- 一幅
- テーマ:
- 海外に渡った日本の文化財
- 寸法:
- 縦100.8 × 横40.5 cm
- 寄贈先:
- 墨田区
- 収蔵:
- すみだ北斎美術館地図
原本
- 所蔵:
- フリーア美術館
- 材質:
- 絹本着色
解説
1904年にフリーアが購入した本作、「北斎戴斗(たいと)」の落款から、北斎50歳代の作品とわかる。
題名の「早蕨」とは、「源氏物語」の巻名で全五十四帖のうち第四十八帖、また、いわゆる「宇治十帖」の第四帖にあたる。本作は父である八の宮も姉大君も亡くした中君の元に、父の法の師であった宇治山の阿闍梨から例年通り、蕨や土筆が届いた場面を描く。中君は阿闍梨の心づくしに涙を落とし、「この春は誰にか見せむ 亡き人の形見に摘める 嶺の早蕨」という返歌を送る。