楼閣山水図屏風ろうかくさんすいずびょうぶ
作品データ
- 作者:
- 池大雅(いけのたいが)筆
- 時代:
- 江戸時代 18世紀
- 材質:
- 和紙に印刷・金箔貼付
- 員数:
- 六曲一双
- 寸法:
- 各隻 縦168.7 × 横372.6 cm
原本
- 所蔵:
- 東京国立博物館
- 材質:
- 紙本金地墨画着色
*本作品は、「文化庁 令和3年度地域ゆかりの文化資産地方展開促進事業(先端技術を活用した文化資産コンテンツ制作プロジェクト)」として、ぶんかつ共同研究プロジェクトの一環で制作されました。
解説
景色のよいことで有名な中国のふたつの場所を左右それぞれに描いた屏風です。右には湖をのぞむ岳陽楼(がくようろう)という建物、左には、山の中にある酔翁亭(すいおうてい)という建物を描いています。これらは、清時代の中国で描かれた画帖の中の2図をもとに描かれました。建物の上には人びとが集まり、すばらしい景色の中で優雅なときを過ごしています。金箔を貼った地に、墨や透明感のある淡いグリーンで豪快に風景を描き、群青、朱、緑青などの濃い色をところどころアクセントに使っています。 作者の池大雅(いけのたいが)は、江戸時代に活躍した画家です。当時の新しい中国文化に憧れた画家の一人で、明や清時代の、南宗画(なんしゅうが)とよばれたスタイルの絵画に影響をうけました。南宗画が日本で発展したものを「南画」とよびますが、池大雅はその代表的な画家です。中国には行ったことのない大雅でしたが、憧れの世界を、想像力で描ききったのがこの作品です。-Colbase解説より