檜図屏風
ひのきずびょうぶ
高精細複製品
- 材質
- 和紙に印刷・金箔貼付
- 制作
- ぶんかつ共同研究プロジェクト 2021年
- 所蔵
- 東京国立博物館
原本
- 指定
- 国宝
- 作者
- 狩野永徳(かのうえいとく)
- 時代
- 安土桃山時代 16世紀
- 材質
- 紙本金地着色
- 員数
- 四曲一双
- 寸法
- 縦170.0 × 横230.4 cm
- 所蔵
- 東京国立博物館
解説
檜の大樹が幹をうねらせ、大枝を振りかざす豪放な形態と濃密な色彩は、当時の美意識を余すところなく体現している。天正18年(1590)に落成した八条宮(後の桂宮家)邸を飾った襖絵であったとされ、永徳の最晩年作と考えられる。
豪壮な武家文化が花開いた安土桃山時代を代表する、華やかで力強い作品です。金箔を貼った大地と雲を背景に、巨大な檜が幹をうねらせ、大枝を広げています。まるで蛇がのた打ち回っているような、生命力にあふれる表現に圧倒されます。描かれているモチーフは檜と岩、群青の水面のみ。色の数も少なく整理されていることで、檜はいっそう前へ前へと、力強く迫ってくるようです。よく見ると、絵の具がはがれたあとがあり、もとは緑の葉がもっとたくさん描かれていたことがわかります。 現在は、屏風のかたちですが、もとは、京都の桂宮(もと八条宮)邸の襖絵でした。描いたのは、当時、画壇でもっとも力をもっていた狩野永徳。安土桃山時代を代表する絵師の最晩年の作品とされます。もともと4枚の襖だったこの絵は、のちに8扇の屏風に仕立てなおされましたが、近年、傷みがはげしくなったため、平成25年(2013)に大規模な修理を行いました。その際、扇と扇の間に生じていた絵柄のズレを解消するため、また、保存上の観点から、四曲一双の屏風に仕立て直され現在の姿になりました。
— Colbase解説より