綴プロジェクトにより制作された高精細複製品の画像を使用しております。これら画像の無断複写・複製・転載を禁じます。
楓図
かえでず
高精細複製品
- 材質
- 和紙に印刷・金箔貼付
- 制作
- 綴プロジェクト 第17期 2024-2025年
- 寄贈先
- 石川県七尾市
原本
- 指定
- 国宝
- 作者
- 長谷川等伯(はせがわとうはく)
- 時代
- 桃山時代 16世紀
- 材質
- 紙本金地着色
- 員数
- 壁貼付四面
- 寸法
- 縦173.5 × 横551 cm
- 所蔵
- 真言宗智山派 総本山智積院
解説
金地を背景に、赤と緑の葉に彩られた楓の巨木が堂々と描かれ、太くうねる幹や左右に勢いよく張り出す枝ぶりが、木の生命力と荘厳さを印象づける。その足元には菊や萩など可憐な秋の草花が繁茂し、力強さと繊細さの対比が画面に豊かな詩情を添えている。
現在、京都・智積院に伝わる国宝「楓図」は、豊臣秀吉が天正19(1591)年に早逝した愛児・鶴松の菩提を弔うために創建した祥雲禅寺の客殿を飾った障壁画の一つである。この大事業は秀吉の命により、能登国七尾出身の長谷川等伯が一門を率いて制作し、当時の画壇を支配した狩野派に一矢を報いる出世作となった。一連の障壁画は、その後数度の火災や盗難により一部を失うなどの苦難に見舞われながらも、そのたびに人々の手で守り継がれたことで、本作は「松林図屏風」と並ぶ等伯の代表作として、桃山絵画の精華を今に伝えている。
