WORKS
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松島図屏風

まつしまずびょうぶ

尾形光琳

松島図屏風 展示の様子

松島図屏風

まつしまずびょうぶ

高精細複製品

材質
和紙に印刷・金箔貼付
制作
綴プロジェクト 第15期 2022-2023年
寄贈先
京都市立芸術大学

原本

作者
尾形光琳(おがたこうりん)
時代
江戸時代 18世紀
材質
紙本金地着色
員数
六曲一隻
寸法
縦155.0 × 横367.4 cm
所蔵
ボストン美術館

解説

今日、琳派と呼ばれる絵師たちは直接的な師弟関係ではなく、私淑という時代を超えた関係で結ばれてきた。この継承は尾形光琳がおよそ100年前を生きた俵屋宗達を見出したことに始まる。宗達の作品に深く傾倒した光琳は、彼の技法や美意識を取り入れ、自身の芸術を追求した。
本作は光琳の代表作であるだけでなく、両者の時空を超えた関係を端的に表す作品の一つで、主題は綴プロジェクト第3期でも制作した宗達畢生(ひっせい)の大作、「松島図屏風」(米国・スミソニアン国立アジア美術館所蔵)から取られている。そこには単なる模写にとどまらない光琳独自の解釈が加えられており、波の動きなどに一層ダイナミックな表現が見られる。もともとさる大名家の所蔵だったと言われるが、1880年にお雇い外国人として来日していたアーネスト・フェノロサによって京都で購入され、その後ボストン美術館の所蔵となった。

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綴プロジェクト作品ができるまで

キヤノン先進のデジタルイメージング技術と京都の伝統工芸の匠の技の融合により、オリジナルの文化財に限りなく忠実に再現される高精細複製品。その制作プロセスについて紹介します。

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綴プロジェクトとは

綴プロジェクトの意義や想い、国宝や重文に指定された貴重な文化財や海外に渡った日本美術の高精細複製品の活用について紹介します。