©The Trustees of the British Museum (2017).
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秋冬花鳥図
しゅうとうかちょうず
高精細複製品
- 材質
- 和紙に印刷・金彩
- 制作
- 綴プロジェクト 第11期 2017-2018年
- 寄贈先
- 談山神社
原本
- 作者
- 狩野派(かのうは)
- 時代
- 江戸時代 17世紀
- 材質
- 紙本着色金彩
- 員数
- 襖四面
- 寸法
- 各面 縦173.5 × 横141.0 cm
- 所蔵
- 大英博物館
解説
金銀の砂子や小切箔が装飾的にまかれた幅広の襖四面に、生命力あふれる花鳥が濃密に描き込まれる。左側に紅葉した楓や芙蓉のもとに遊ぶ雁、右側の面からは雪を抱いた檜や白椿、水辺に憩う鴨の姿が描かれ、季節が秋から冬へと移ろう様子が見て取れる。元来は春夏を描いた襖が存在し、四季花鳥図を成していたのだろう。本作は「大化改新」談合の地として著名な談山神社(旧・多武峰妙楽寺(とうのみねみょうらくじ))に かつてあった学頭屋敷(がくとうやしき)に伝来したと言われ、華やかな本作が当時の繁栄ぶりを偲ばせる。画風から作者を狩野永徳の次男・孝信(1571~1618)とする向きもあるが確定はしておらず、今後のさらなる研究がまたれる。いずれにせよ江戸時代初期の大画面花鳥画として極めて重要な作品であることに疑いはない。