- 概要
- 主な仕様
発売年月 | 1956年(昭和31年)8月 |
発売時価格 | 115,500円(50mm F1.2付き) 82,000 円(50mm F1.8付き) |
標準型の発売から20年間続いた底部落とし込みフィルム装填方式(旧ライカタイプ)から、裏蓋開閉式へと大きく変わった最初の機種。IV型シリーズの後継機種という位置づけからV型の名称になったが、セルフタイマーの内蔵、3段変倍ファインダーの仕様変更、巻き上げ機構など全く新規のコンセプトによって開発された。
ファインダーの視野倍率は時代の要請に沿って広角35mmレンズ用の視野倍率が内蔵され、ハーフミラー・プリズムには高反射性の金メッキを施し、従来比2.5倍の明るい視野を確保した。VT型は、V型シリーズの先鞭を切ったが、巻き上げは上部レバーによる回転式ではなく、迅速巻き上げに効果のあるトリガー(銃の引き金)を底部に採用し、差別化を図った。VT型のTは、そのTriggerの頭文字を意味する。
型式 | 35mmフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラ |
画面サイズ | 24×36mm |
標準レンズ | キヤノン50mm F1.2他 |
マウント | ねじ式マウント |
シャッター | 軸式の布幕横走行フォーカルプレーン1/1000、1/500、1/250、1/125、1/60、1/30秒、B、X(中軸指標付き回転ダイアル式)、1/15、1/8、1/4、1/2、1秒、T(1軸回転ダイアル式)、セルフタイマー内蔵、シャッター安全ロック機構付き |
フラッシュシンクロ | FP、M-F、X接点(同調約1/50秒)、(ボディ側面の直結バヨネット式ターミナル) |
ファインダー | 二重像合致式連動距離計と3段階に視野倍率を可変する回転式逆ガリレオビューファインダーを光路内に一体化した一眼式、可変倍率=35mmレンズ用位置で0.4倍、有効基線長=17.2mm、50mmレンズ用位置で0.72倍、有効基線長=31mm、測距用のR.F位置で1.4倍、有効基線長=60mm、アクセサリーシュー部にレンズ繰り出しに連動する単独ファインダー用のパララックス補正ピン付き |
フィルム装填・給送 | 裏蓋開閉スプール差し込み式、底部トリガーによる1作動式(回転ノブ式も併備) |
フィルムカウンター | 手動セット逆算式0~39目盛り(内蔵式)、給送・巻き上げ完了確認機構付き |
フィルム巻き戻し | 埋め込み型ポップアップ回転ノブ式 |
大きさと質量 | 144×81×36mm、910g(50mm F1.8付き) |