1992優秀賞
ARTIST STATEMENT
禅とクリムト
ごく身近にいる人を写すのが大好きだった。山田君が、かっこいいと思ったらパチリ!!好きな女の子クミちゃんに着物を着せてパチリ!!文化屋の近藤さん パチリ!!実家のポメラニアン太郎をパチリ!!
いい写真だなと自分は思った。他人も、写っている人もいい写真だと言ったので絶対いい写真が写ったんだ。友人からもらったハーフのペンで、「バカ」で、バカバカ写した。スタジオに入った自分は、毎日助手にあけくれた。有名プロカメラマンが毎日来ては写真を撮った。ライティングやヘアメイクや白ホリやモデルと、毎日生きた。
写真新世紀、3人の審査員の中に我が心の師アラーキー先生発見。締め切りギリギリに応募。入賞のTEL。授賞式。入賞者へのコメントを手渡される。賞金 20万円。ひさしぶりにおもいっきり泣いた。この写真はすべてのナヨナヨした写真家に対する警告であり、すべての愛あふれる写真家のシンボルであり、天才がここにもいたという証明でもある。そして、彼女たちへのオマージュである。
審査評 選:荒木 経惟
今求めるのは「ダダ」です。今こそ乱暴なことしなきゃダメだ。女が好きで、がんがん撮っているのがいいね。モデルと2人でデュエットしてるのが伝わってくるよね。撮っている時に、撮っている奴が、ワクワクしてる。中山岩太もびっくりの写真もある。とにかく元気で、がんがん頑張ってて、現場とか、体温が感じられるのがいいね。
PROFILE