1994優秀賞
ARTIST STATEMENT
VISAGES
今回の受賞作“VISAGES”は、1989~90年にかけてノルマンディ/ブルターニュ地方、及びナポリで撮影したものです。制作のテーマは肉体への認識、肌への憧れ、呪いといったさまざまでかつ不可解な情念を『顔』を通して表現しようとしたものです。こうした意識とは、私自身の肉体、感覚そして私の対峙するものにも内在するのではないかと私は考えます。
審査評 選:荒木 経惟
光と影の具合が模範的に良くて、最高のポートレートだね、みんな演出したかのように、いい表情をしてるだろ。こういうのを撮らなくっちゃ。写真家は、時には演出家にもならなくっちゃな。被写体は演技をしてカメラの前に立つ。だけどかえって、演技することによって、自分は知らなかった隠された自分が出ちゃうんだよね。まさしくこのポートレートは、各モデルの本質、彼らが今まで生きてきたストーリーまでが出ているすごさがある。
PROFILE