1996優秀賞
ARTIST STATEMENT
ガラス越しの恋
西條秀樹(ヒデキッ)と恋に落ちるのを本気で夢みてた少女時代に始まり、以来恋を探して、男の子を探して、クラゲみたいに浮遊する毎日。なんて淫らなのかしら?恋に身を焦がすヨロコビ。対象は変わっても、それはいつだって私に必要なこと。一生このために生きられたらいいな。つまり、相手と接するために、五感を機能させ続けることができたら、すごく素敵な人生になる気がする。私にとっての写真も、そんなものなのです。今後の計画と将来の希望は、やっぱり「燃えるような恋」かな・・・!
審査評 選:荒木 経惟
暑写真がクールすぎず、とりすました他人事じゃないのがいいね。ホットに、カメラごしの恋が伝わってくる。いいね、カメラの恋って。まだガラスはひびわれてないし、涙で曇ってないし、ボケてない。質感のある人生がでてるよ。ポートレートは1点の強さで見せるということが主流だけれど、これだけたくさんの写真の流れで、違う写真と一緒に見せるポートレートの見せ方というのもいいね。何枚も見ていくうちに前の顔が違うように見えたり、それが面白いんだよな。だから俺も、全集の「陽子」に300枚ぐらい詰め込んだんだよ。いやー、まいったねー、力があるよ。脱色ぎみの色もいいね。こういう色彩は世紀末をドキュメントしてますよ。
PROFILE