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池田 宏彦

「 at negev 1998 」

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ARTIST STATEMENT

at negev 1998

これらの写真は、大部分がイスラエルのネゲブ砂漠にあるスダボケール(SdeBoker)という場所で、セロテープ工場やにわとり小屋などで働きながら合い間をぬって撮ったものです。友達になった連中に頼み込んで、鏡やらベンジンやらを運ぶのを手伝ってもらった上に、モデルまでやってもらいました。でもそこは、昼過ぎに仕事を終えるとあとは砂漠に囲まれ何もすることがないような所で、みんないつも退屈していたので、結構面白がって協力してくれました。
写真と出会えたのは、本当に幸運だったと思っています。4年半前に初めて自分のカメラを買ったとき(旅行に持って行ったのもこのカメラでした。)この小さな道具で、こんないろんな冒険ができるとは思っていませんでした。また、写真をやっていなかったら出会えなかったであろう魅力ある人達と知り合えたことも大きな収穫でした。今後は、できるだけたくさん作品を撮りたいと思っています。

審査評 選: 南條 史生

風景と仕掛けられた複写体のコンビネーションがいい。シュールリアリスティックであり、少しばかりのユーモアが異化のドラマツルギーを感じさせる。あるいはそれと、デモーニッシュな何かが同居しているような不可解な力というか。「これは何ごとなのか」という疑問が次の作品を見たいと思わせる。そこにベルナール・フォコンの写真と通じる所があるようにも思う。ドキュメントと技巧のバランス、それが鍵だろう。

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1998優秀賞

池田 宏彦

at negev 1998

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