1999優秀賞
ARTIST STATEMENT
ランダム
どうしてもシャッターを押したいという時があって、それは突然ふっとやってくる。どうしてもトイレに行きたいのと同じくらいガマンのできないもので、撮るととりあえずほっとする。だからカメラがないと困るときがままあって、それはお腹がすいているのに財布を持っていない時のように不安。目がシャッターだったらいいのにと思う。しょうがないのでいつもスパイカメラを持って歩いている。物理的に写真を撮る機会は、倍以上に増えた。
写真について考えると、平面。(今のところ)→うごかない。(今のところ)→ワクがある。(今のところ)→何がいいのかなどはさっぱりわからない。→すごく私的なもの。→毎日流れていく映像(生活)が一冊の本だったら、それにはさんだしおりのようなもの→後日しおりをはさんだページをめくっていると人に見せたくてしょうがないページがある感じ。→焼いてみる。(火をつけるんじゃない方)→忘れてしまうのが怖くて印をつけているのかもしれない。
審査評 選:荒木 経惟
何撮ろうとか、どう撮ろうとかまるで決めていないところがいいね。見せ方も額に入れたりしてバラバラなんだよな。上品下品とか、性と毒とかさ、感性、感情が入り交じってる。いろんな要素が一杯あって、可能性がすごくある。同じ作者とは思えない作品があるしなぁ。そういうところが魅力です。「あたしは、いけてるのよ。」と感じさせるそこがいいね。
PROFILE