2003優秀賞
ARTIST STATEMENT
18才だった
東京へ来て5ヶ月が経ちました。ここは私の居るべき場所だと信じていたけれど、本当にそうなのかは今もわかりません。あなたの居ないここに、私が居ることは本当に意味があるのかな、なんて今さら思ったりします。東京はみんながいう程、冷たい人ばかりではないみたいです。でもやっぱりあなた程の人はまだ見つけられていません。いや、きっとこれからなんだろうね。
私の居場所なんて最初からどこにもなかったかの様に、今はなんだか自分がふわふわしています。広島に帰る気なんてひとつもないくせに、「帰りたい。」なんてあなたには言ってみたりします。「一緒には居れないけど、一緒には生きれるよ。」とあなたは教えてくれたけど、私はそんなこととっくに知っていました。ただ、私はまだまだわがままで子供なんだと思います。それがいいのか悪いのかは分からないけれど、私はそんなに強くないんだって今頃わかったんです。
審査評 選:荒木 経惟
18歳、いいなぁ。人生がはみ出ている。フレーミングを気にしていないところがいい。相手とのイイ時を撮っている。そして最後に笑顔。ここに持っていけるのがとにかくいい。
PROFILE
植本 一子Ichiko Uemoto
1984年 広島県生まれ。 | |
2002年 | 高校生の生活フォトコンテスト受賞。 |
2003年 | 日本写真芸術専門学校入学、在学中。 |
現在、フリーランスで活動。(2003年当時)