2005グランプリ
ARTIST STATEMENT
A DAY [Women of 30 years]
「毎日が忙しく、それなりにやりがいもある。でもなぜだか、何かに満足できてない瞬間がある。周りを見渡せば、自分の選ばなかった人生が流れている。“The grass is always greener on the other side of the fence.” 幸せだけど、ほんの少し寂しい。女30歳、彼女達の一日」。
写真が、瞬間の切り取りなのであれば、それを繋げていけば、時間になる。同じ年齢で、同じようなことを思い、同じ時間に生きている彼女達。どこまでも、ノンフィクションに近いフィクション。台詞のない、動かない映画。 去年、気が付いたら、私は、29歳だった。世間で言う、がけっぷち。焦った。悩んだ。人生にも、仕事にも。それで、今までやったことのない方法で、あがくことにした。 それが、私と写真の関係のはじまり。あれから一年。人生に悩まないわけではないけれど、写真はたくさんの可能性で、私の背中を押してくれる。
応募作品形態:写真集(445mm x 600mm)全100ページ・66点
審査評 選:荒木 経惟
「勝ち組、負け組」、というような言葉が世間一般で流行りのようですが、この作品に登場する30歳女性たちには今という時代に生きるウーマンパワー、まさに「勝ち組」の現在が切りとられています。一人で寝ていても寂しくない。添い寝も必要ない(笑)。寝る前のヨガなんて、イイよなぁ。生きるということに貧欲な女の生き様がここにある。男には撮れないですね、サイコーですよ。
PROFILE
小澤 亜希子Akiko Ozawa
1998~2002 写真家・須田一政氏の個展設計を担当