2015グランプリ
例えば、道を歩いていて何かを発見し、思わず「あっ」とシャッターを切る。
このような被写体の動作や置かれている状況などを瞬間的に切り取るスナップショットの
手法を、始まりと終わりという時間のある映像へと応用する。
写真の決定的瞬間「あっ」は映像の「あーーー」という時間へと引き伸ばされ、
被写体は無防備な本来の姿を露呈する。
応募作品形態:映像作品/17分29秒
17分強と少々長い動画の作品ですが何度も見返してしまいました。三脚無しでスナップショットのように撮影されていますが、コンポジションが良い。街の中に溶け込む方法で撮影されているのか、被写体が撮影者を意識することなく3分、5分と撮影され続けられていて、作者の意図する写真特有の一瞬の間が伸びて別の次元を作り出しています。間の伸びた写真に音が加わり、被写されている人や場所がさらに生々しくなります。写真の延長にある動画作品で力わざ感を感じられ、そこがまたおもしろく楽しめました。
1988年 | 大阪府生まれ |
2015年 | 京都精華大学大学院芸術研究科後期博士課程在籍 写真新世紀[第38回公募]優秀賞(さわ ひらき 選)、「写真新世紀東京展2015」グランプリ |
2015グランプリ