2019優秀賞
ARTIST STATEMENT
Sympathetic Resonance
「エネルギーとは何か?」の問いを課し様々な表現でその姿を捉えようと試みています。
今回生き物の姿を捉える際に、一部サーモグラフィカメラを利用しました。
熱を感知し画像を結ぶサーモグラフィーカメラが写し出す、行動や感情によって変化する熱の像から、普段私たちが目にしている姿とは違った様子で彼らの命を見る事ができると考えたからです。そして、このプロジェクトでは、動の中の動、静の中の動、相反する被写体の息吹に注目し、そのサーモグラフィー利用して捉えた生き物の姿や光の作用を利用して作り出した空間、自然が起こす現象等を写真の特性の中で見つけ出し、この世界の面白さ、興味深さの表現を挑戦しています。
応募作品形態:プリント(381×508mm) 24点/映像 4分10秒
審査評 選:椹木 野衣
プリント作品を見た瞬間に言葉には言い表せない、野生的、野蛮な印象を受けました。写真が持つ世界を切り取るダイナミックな力強さがあり、そこに惹かれました。
また、映像にも動物の根源的な、自然の中で生き残っていくという力を感じ、この二つの表現が互いの要素を補い合いながらさらに力強い表現となっています。プリントと動画の関係が同じくらいの重要さを持っていると思うので、どちらかに偏らないように構成することが展示のカギになると思います。
PROFILE
𠮷田 多麻希Tamaki Yoshida
ビジュアルアーツ専門学校大阪にて写真を学習後、六本木スタジオに勤務し実践的な写真を学ぶ。
その後コマーシャルフォトグラファーとして活動を開始。