野鳥写真図鑑

オオヨシキリ

スズメ目ヨシキリ科 全長約18.5㎝

絞り:F5.6|シャッタースピード:1/640秒|ISO:200|露出補正:-0.7|焦点距離:700mm|一眼レフカメラ(APS-Cサイズ)|撮影地:愛知県

九州以北に夏鳥として飛来するが、北海道では少ない。ヨシ原の茂みの中にいて姿を見るのは難しいが、繁殖を終える夏までオスのさえずりは夜も聞かれる。「ギョシギョシ、ケケチカカチ、チカチカ」などと賑やかに鳴き続け、俳句では「行々子(ぎょうぎょうし)」と呼ばれる。さえずりに夢中になってヨシの上まで来ると、全身を震わせて鳴く姿や赤い口の中を見ることができる。

さえずり
地鳴き

※鳴き声が再生されます。

昼夜問わず歌い続けるワケ

決めては姿か?声か?

さえずりにはオスがメスを呼ぶ、縄張りを主張するなどの意味があります。特に森で進化したスズメ目に分類される小鳥たち(鳴禽類めいきんるい、英語ではソングバードと呼ばれる)は発達していて、複雑なさえずりをもつ種も多く見られます。また、さえずりが、より複雑でバリエーション豊富なオスほどもてるという研究もあります。
ヨシキリ科やウグイス科の小鳥たちは茂みの中で暮らすので、オスは姿を派手にすることなく声でアピールすることに徹したのでしょう。
派手なオス、歌うオスが多いのは鳥に限らず動物に共通する傾向で、選択権がメスにあるからにほかなりません。

オオヨシキリ(オス) さえずっているオスは赤い口の中までよく見える。よく似たコヨシキリはオオヨシキリが少ない北海道で多く、口の中は黄色。

夜も歌い続けるワケ?

オスがよくさえずるのは普通、朝です。
しかし、ウグイスは昼でもよくさえずり、オオヨシキリやコヨシキリは夜でもさえずります。これは、彼らが実は、一夫多妻を目指しているからです。鳥類の90%以上が一夫一妻で繁殖します。その理由としては、天敵が多く、悪天候の日もあり、食住の保証もないなど、厳しい自然界では生存率が低く、短期間で多くのヒナを育てあげる必要があります。そのためには、つがいで協力したほうが有利なはずです。しかし、つかまえやすい虫が多く、メスの給餌だけで育雛いくすうが可能などの条件下では一夫多妻も生じるものと考えられます。
オスとメスの数は本来同じなので、そのような条件下では、1羽のオスが複数のメスとつがいになると、あぶれるオスも少なくないでしょう。

オオヨシキリ ヨシキリ科、ウグイス科、ムシクイ科などは雌雄共に目立つ色や模様はなく、目の上に淡色の帯がある。種の同定は声の違いがポイントになるが、姿勢の縦横で仲間はわかる(縦姿勢ならヨシキリ科かセンニュウ科、横姿勢ならウグイス科かムシクイ科)
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