ニュースリリース

2012年3月15日
キヤノン株式会社

キヤノンが「写真新世紀」2012年度(第35回公募)の応募申し込みの受付を開始

キヤノンは、新人写真家の発掘・育成・支援を目的とした文化支援プロジェクト「写真新世紀」の2012年度(第35回公募)応募申し込みの受付を開始します。受付期間は、4月11日から6月13日までです。

昨年度の審査風景

昨年度の審査風景

「写真新世紀」は、写真表現の可能性に挑戦する新人写真家の発掘・育成・支援を目的として、キヤノンが1991年にスタートした文化支援プロジェクトです。銀塩・デジタル写真を問わず、自由で独創的な写真表現を応援しており、国内外で活躍する優秀な写真家を多数輩出するなど新人写真家の登竜門として認知されています。昨年は1,305名(組)の応募があり、これまでの応募者総数は19,411名(組)となりました。

昨年に続き、「写真新世紀」で受賞実績のある3名を含む計5名が審査員に

審査員は、昨年に引き続き、「写真新世紀」で受賞実績があり現在第一線で活躍中の写真家3名(大森克己おおもりかつみ氏、佐内正さないまさふみ氏、ヒロミックス氏)と、美術・写真評論家2名(椹木野衣さわらぎのい氏、清水穣しみずみのる氏)を迎え、計5名にて審査を行います。審査では、次世代の写真表現を切り拓く新しい才能を発掘します。

グランプリ受賞者には翌年に個展開催の権利を授与

7月に開催予定の「優秀賞選出審査会」で、優秀賞5名(組)、佳作20名(組)を選出したのち、今秋に開催予定の「グランプリ選出公開審査会」において、優秀賞受賞者5名(組)の中からグランプリ1名(組)を選出します。
グランプリ受賞者には、奨励金100万円、副賞のデジタル一眼レフカメラのほか、特典として次年度の受賞作品展における個展開催の権利などを授与します。

【 2012年度(第35回公募) 応募要項 】

目的

写真表現の可能性に挑戦する新人写真家の発掘、育成、支援を目的としています。自由で独創的な写真作品を取り上げ、写真の持っている可能性を引き出すような新しい創作活動を奨励します。

応募資格

  • 個人またはグループでの応募が可能です。ただし、グループの場合は今後もグループでの活動を継続していくことが前提です。
  • 応募者の国籍、年齢、経験(プロ・アマチュア)は問いません。
  • 応募時から少なくとも2年間、日本国内に在住予定の方に限ります。

応募条件

  • 過去にコンテストなどで入賞または入選したことのない、オリジナル作品に限ります。
    また、現在ほかのコンテスト等に応募し、まだ結果が判明していない作品は応募できません。
  • 第三者の権利(著作権、肖像権など)を侵害する作品は応募できません。
  • 応募者1名(組)につき1作品までの応募とします。同一人物が個人とグループで重複して応募することはできません。
  • 作品形態、点数などの制限はありません。
  • デジタルデータでの作品応募は受け付けていません。

応募費用

参加費用は無料です。ただし、応募作品の送付および審査終了後の応募作品の返却にかかる費用は、応募者の負担となります。

応募申込期間

作品を提出する前に、写真新世紀ホームページから申し込みをする必要があります。
受付期間 : 2012年4月11日(水)~2012年6月13日(木)

作品受付期間/送付先

受付期間 : 2012年4月11日(水)~2012年6月13日(木)最終日の消印もしくは宅配受付有効
送付先 : 写真新世紀 作品受付センター
                 〒143-0006 東京都大田区平和島2-1-1 日通平和島13号棟 Cブロック 
                 TEL 03-3765-0192

グランプリ 1名
(組)
  • 奨励金 100万円(優秀賞奨励金20万円を含む)
  • 副賞 キヤノン製デジタル一眼レフカメラ
  • 次年度受賞作品展(巡回展含む)における個展開催の権利
  • 優秀賞の全特典
          * 優秀賞5名(組)の中からグランプリ1名(組)が選ばれます。
優秀賞 5名
(組)
  • 奨励金 各20万円
  • 今年度受賞作品展(巡回展を含む)への出展
  • グランプリ選出公開審査会への参加
  • 写真新世紀誌次号での紹介
  • 写真新世紀ホームページでの紹介
佳作 20名
(組)
  • 奨励金 各3万円
  • 今年度受賞作品展(東京展)への出展
  • 写真新世紀誌次号での紹介
      * 5名の審査員がそれぞれ4名(組)まで選出するため、重複受賞で人数が減る場合があります。

審査員(敬称略)

大森克己(写真家)、佐内正史(写真家)、椹木野衣(美術批評家)、清水穣(写真評論家)、ヒロミックス(写真家)

審査方法

7月に開催予定の「優秀賞選出審査会」において、各審査員が優秀賞を1名(組)ずつ、佳作を4名(組)ずつ選出します。グランプリは、今秋に東京都写真美術館で開催予定の受賞作品展「写真新世紀 東京展2012」の期間中に行われる「グランプリ選出公開審査会」において、優秀賞受賞者5名(組)の中から1名(組)を選出します。

発表

優秀賞、佳作受賞者には7月末日までに事務局より直接連絡します。また、8月3日(金)までに写真新世紀ホームページ上でも発表します(審査結果に関するお問い合わせには応じられませんのでご了承ください)。

【 審査員プロフィール 】  ※敬称略、五十音順

大森克己(おおもり かつみ)

写真家。「GOOD TRIPS, BAD TRIPS」で1994年度(第9回公募)写真新世紀優秀賞を受賞。ロバート・フランク氏、飯沢耕太郎氏の2人の審査員に選ばれた。以後、写真集、展覧会、スライドショーで作品を発表し続けている。主な写真集に『サルサ・ガムテープ』(1998年 リトルモア)、『Bonjour!』(2010年 マッチアンドカンパニー)がある。展覧会「すべては初めて起こる」(2012年、ロンドン、198コンテンポラリーアーツ&ラーニング、ポーラ ミュージアム アネックス)。

佐内正史(さない まさふみ)

写真家。1995年度(第12回公募)写真新世紀の優秀賞を受賞。常に写真の時代をリードし続け、出版した写真集は多数。写真集『MAP』(2002年 佐内正史写真事務所)で「第28回 木村伊兵衛写真賞」を受賞。2008年に写真集レーベル「対照」を立ち上げ、その第10弾写真集として『島島』(2010年 マッチアンドカンパニー)を発売するなど精力的に活動中。

椹木野衣(さわらぎ のい)

美術批評家。最初の評論集『シミュレーショニズム』(1991年 筑摩書房)が、90年代の文化動向を導くものとして広く論議を呼ぶ。また主著『日本・現代・美術』(1998年 新潮社)では日本の戦後を「悪い場所」と呼び、わが国の美術史・美術批評を根本から問い直した。ほかに大阪万博の批評的再発掘を手がけた『戦争と万博』(2005年 美術出版社)など著書多数。 近年は岡本太郎の再評価や戦争記録画の再考にも力を注いでいる。現在、多摩美術大学美術学部教授、芸術人類学研究所所員。

清水穣(しみず みのる)

写真評論家。1995年頃より現代美術・写真、現代音楽を中心に批評活動を展開している。『不可視性としての写真:ジェイムズ・ウェリング』(1995年 Wako Works of Art)で第1回重森弘淹写真評論賞を受賞。主な訳書に『ゲルハルト・リヒター写真論/絵画論』(1996年 淡交社)『シュトックハウゼン音楽論集』(1999年 現代思潮新社)、著書に『白と黒で、写真と・・』(2004年 現在思潮新社)、『写真と日々』(2006年 現在思潮新社)、『日々是写真』(2009年 現代思潮新社)などがある。現在、同志社大学言語文化教育研究センター教授。

ヒロミックス

写真家。「SEVENTEEN GIRL DAYS」で写真新世紀1995年度(第12回公募)年間グランプリ受賞。写真集『HIROMIX girls blue』(1996年、ロッキングオン)はガーリーフォトブームの先駆けとなり、写真表現の在り方に大きな影響を及ぼす。2001年、「第26回木村伊兵衛写真賞」を受賞。2003年、フランス・リベラシオン誌にて世界の50人の女性クリエイターの1人に、2005年には日本版TIME誌にて「世界に影響を与える日本人100人」に選ばれる。現在は、ミュージックビデオやショートフィルムの監督、映画などへのオフィシャルコメントの寄稿者、音楽セレクターとしても知られ、多方面で活躍中。

ご参考:2011年度(第34回公募)グランプリ受賞者/受賞作品

2011年度(第34回公募)<br />グランプリ受賞者<br />赤鹿 麻耶氏

2011年度(第34回公募)
グランプリ受賞者
赤鹿 麻耶氏

2011年度(第34回公募)<br />グランプリ受賞作品<br />『風を食べる』

2011年度(第34回公募)
グランプリ受賞作品
『風を食べる』