野鳥の撮りかた2

レンズの種類と選び方

レンズはどれを選べばいいの?野鳥をアップで撮るにはどうしたらいいの?
カメラが決まったら、次はレンズ。レンズにはたくさんの種類があり、レンズを変えることでいろいろな写真を撮ることができます。 高倍率ズームレンズの付いたコンパクトカメラを使うなら、40倍以上のズームがあれば理想的。

オオハクチョウ

オオハクチョウが餌付けされている場所では近づいて撮影ができる。しかし、いきなり寄っていくと逃げられるのでゆっくりと近づきしゃがんだ位置から撮影をした後、水面ギリギリまでカメラを近づけバリアングル液晶で確認しながら撮影。

絞り : F8
シャッタースピード : 1/200秒
ISO感度 : 200
露出補正 : 0
焦点距離 : 20mm
一眼レフカメラ(APS-Cサイズ)

レンズの名前にはどんな意味があるの?

レンズの名称は数字とアルファベットでできていて、それぞれに意味があります。

1メーカーのブランド名や対応機種を表します。

EF:
EOSの一眼レフカメラに装着できます。
EF-S:
EOSのAPS-Cサイズの一眼レフカメラに装着できます。
フルサイズの一眼レフカメラには装着できません。
EF-M:
EOSのミラーレスカメラに装着できます。

※ EF、EF-Sレンズはアダプターを使用すればEOSのミラーレスカメラにも装着できます。

2レンズの焦点距離(画角)を表します。

数値が小さいほど広い範囲を撮影でき(広角・画角が広い)、大きいほど遠くの被写体を大きく写すことができます(望遠・画角が狭い)。 鳥を撮るためには、できるだけ望遠のレンズを使用しましょう(250mm以上)。

広角・画角が広い
望遠・画角が狭い

3F値とよばれる数字で、絞りの範囲を表します。

のレッスンで説明しますが、この数字が小さいほど「明るいレンズ」と呼ばれ、薄暗い場所での撮影が可能になります。LとついているのはLレンズと呼ばれる高級レンズシリーズ。

絞りの概念図

4手ブレ補正機能やオートフォーカスの機能を表します。

IS:
手ブレ補正機能がついています。
STM:
オートフォーカスがスムーズで音も小さく、動画撮影に活躍します。
USM:
オートフォーカスのスピードが速くて音も小さく、素早く動く被写体に最適です。

野鳥を撮るのにぴったりのレンズは?

野鳥撮影で一番重要なのは2の焦点距離。できれば300mm以上、最低でも250mmのレンズがあると、遠くの小さな鳥を撮影することができます。
また、取りつけて焦点距離をのばす「エクステンダー」が使えるレンズもあります。エクステンダーを使用すると画面が暗くなったり、AF(オートフォーカス)が利かなくなることもあるので、よく調べて使用しましょう。

ズームレンズ(左)と単焦点レンズ(右)

ズームレンズと単焦点レンズってなに?

ズームレンズ

焦点距離(画角)を変えられるレンズのこと。撮影時に好みの画角に調整できるので、使いやすいのが特徴。「55-250mm」など、最短焦点距離と最長焦点距離の2つの数字で表されます。

単焦点レンズ

焦点距離(画角)が固定されたレンズのこと。軽くて、「明るいレンズ」が多いのが特徴。「50mm」など、ひとつの数字で表されます。

コラム

もっと大きく野鳥を撮りたい!

超望遠のレンズは魅力的ですが、大きくて重いし、値段は高め。そんな時は、できるだけ大きい記録画質(高解像度)で撮影し、後でトリミングするのも手段のひとつです。小さく写った野鳥でも、周囲をトリミングすれば拡大が可能。また、同じ写真でも、トリミングすることでまったく違った印象になります。カメラを買った時に付属している画像編集ソフトを使えば、簡単に作業することができます。ただし、トリミングしすぎると画質が荒れることもあるので、注意してください。

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