特定非営利活動法人 京都文化協会(以下 京都文化協会)ならびにキヤノン株式会社(以下キヤノン)は、「綴プロジェクト*1」(正式名称「文化財未来継承プロジェクト」)の第四期作品の一つで、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)の依頼により「2010年上海国際博覧会」(以下「上海万博」)の日本館に出展した、建仁寺所蔵の国宝「風神雷神図屏風」(俵屋宗達筆)の高精細複製品を、建仁寺に寄贈します。
「風神雷神図屏風」 二曲一双 江戸時代 俵屋宗達筆
建仁寺が所蔵する国宝「風神雷神図屏風」は、現在は京都国立博物館に寄託されており、展示される機会が少ない貴重な作品です。
キヤノンおよび京都文化協会は、「風神雷神図屏風」の高精細複製品を、上海万博のために制作し、公益財団法人 白鶴美術館所蔵の重要文化財「四季花鳥図屏風」(狩野元信筆)や、米国メトロポリタン美術館所蔵の「老梅図襖」(狩野山雪筆)の高精細複製品とともに出展いたしました。上海万博では、「日本の貴重な文化財(高精細複製品)を間近で鑑賞することで、日本の文化と伝統を感じとることができた」と、来館者から好評を博しました。
同作品は、建仁寺へ寄贈したのち常設展示され、2011年春より広く一般公開される予定です。
「風神雷神図屏風」は、江戸時代に制作された俵屋宗達の最高傑作と言われている作品です。
一面に貼りつめられた金箔が無限の奥行を与え、水墨の特殊技法「たらし込み」を用いて見事に表現された雲と、躍動感あふれる神を描いたこの作品は、日本を代表する国宝として今に伝えられています。
「綴プロジェクト」第四期(2010年8月~2011年3月)では、このたび寄贈する「風神雷神図屏風」のほか、重要文化財「建仁寺方丈障壁画」(海北友松筆)全50面のうち、すでに第二期(2008年3月~2009年2月)に制作している「雲龍図」4面を除く残り46面のうち12面などの、高精細複製品を制作する予定です。
綴プロジェクト5作品が、2月25日まで、中央区日本橋で開催される展示会「京都・美の継承~文化財デジタルアーカイブ展~」において一般公開される予定です。
主催 | : | 京都市、東海東京証券株式会社 |
日時 | : | 2011年2月9日~2月25日 【平日】9:00~18:00 【土日祝】11:00~16:00 |
場所 | : | 東海東京証券 東京営業部1階ギャラリースペース (中央区日本橋3-6-2日本橋フロント1階) |
作品名 | 員数 | 作者名 | 時代 | 現所蔵元 | 寄贈先 |
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二曲一双 | 江戸時代 | 臨済宗 大本山 建仁寺 |
臨済宗 大本山 建仁寺 |
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二幅 | 鎌倉時代 | 高雄山 神護寺 | 高雄山 神護寺 | |
六曲一双 | 江戸時代 | メトロポリタン美術館 | 京都府京都市 | ||
襖四面 | 安土桃山時代 | シアトル美術館 | 花園大学 | ||
六曲一双 | 安土・桃山時代 | 神戸市立博物館 | 神戸市立博物館 |
綴プロジェクトの第一期から第三期までに制作した全15作品のうち8作品は、2010年11月20日~12月5日に建仁寺にて一般公開されました。残りの7作品と、上海万博に向けて制作した「風神雷神図屏風」の計8作品は、2011年春に「綴プロジェクト作品展 - 臨済宗大本山 建仁寺春の特別展 - 」として一般公開される予定です。
主催 | : | 特定非営利活動法人 京都文化協会 |
共催 | : | 臨済宗 大本山 建仁寺 |
特別協賛 | : | キヤノン株式会社 |
場所 | : | 大本山 建仁寺 小書院および大書院 |
日時 | : | 2011年3月19日~4月10日 10:00~17:00(受付終了は16:30) |
作品名 | 員数 | 作者名 | 時代 | 現所蔵元 | 寄贈先 |
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二曲一双 | 江戸時代 | 臨済宗 大本山 建仁寺 |
臨済宗 大本山 建仁寺 |
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(上杉本)(国宝) |
六曲一双 | 安土桃山時代 | 米沢市上杉博物館 | 山形県米沢市 | |
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二幅 | 鎌倉時代 | 高雄山 神護寺 | 高雄山 神護寺 | |
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一巻 | 室町時代 | 毛利博物館 | 毛利博物館 | |
六曲一双 | 安土桃山時代 | 神戸市立博物館 | 神戸市立博物館 | ||
六曲一双 | 室町時代 | 公益財団法人 白鶴美術館 |
公益財団法人 白鶴美術館 |
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四面 | 安土桃山時代 | 高台寺 塔頭 圓徳院 | 高台寺 塔頭 圓徳院 | ||
六曲一双 | 江戸時代 | 静岡県立美術館 | 静岡県立美術館 |