キヤノンは、オムロン株式会社の協調ロボット「TMシリーズ」に対応した画像処理ソフトウエア“Vision Edition-T”を2022年1月上旬に発売します。生産現場の自動化を支援する画像処理技術により協調ロボットの価値をさらに高めます。
“Vision Edition-T”イメージ
近年、人件費の高騰や人手不足により生産現場の自動化が進んでいます。さらに新型コロナウイルス感染症対策における密回避の観点からも自動化のニーズはますます高まっています。このような中、キヤノンは、「CANON INDUSTRIAL IMAGING PLATFORM」をコンセプトに、ネットワークカメラや産業用カメラなどのイメージング製品および、画像処理ソフトウエア「Vision Edition」(2018年3月発売)などを活用し、生産現場の自動化を支援しています。
今回新たに発売する“Vision Edition-T”は、オムロンの協調ロボット「TMシリーズ」用周辺機器群「Plug & Play」として認証を取得した画像処理ソフトウエアです。キヤノン製またはアクシス社製のネットワークカメラと組み合わせて「TMシリーズ」と連動することで、“Vision Edition-T”はロボットの「眼」の役割を担います。例えば、生産現場におけるマシンテンディング※においては、ネットワークカメラのパン、チルト、ズームやオートフォーカス機能を用いて撮影した広範囲の映像情報を画像処理することで、状況に応じた指示をロボットに送ることができます。加工機の状態を監視したり、部品の検査や残数の確認を行ったり、異常時には警告を行うなど、これまで人の目で確認し対応していた作業を自動化することが可能になります。
また、ロボットの手元を撮影する「TMシリーズ」標準搭載の内蔵型カメラと、広範囲に撮影したネットワークカメラの映像双方の視点を用途に応じて使い分けができるため、ロボットの作業に連動して効率的に画像処理を行うことが可能です。これによりロボットの作業時間(タクトタイム)を削減し、協調ロボットの付加価値を高めます。
キヤノンは、今後も協調ロボットの「眼」の役割を担うネットワークカメラや産業用カメラ、画像処理ソフトウエア「Vision Edition」を幅広く提供することで、生産現場の自動化を促進し、生産性や品質の向上に貢献していきます。
製品名 | 発売日 |
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Vision Edition-T | 2022年1月上旬 |
ロボットを用いて加工機の操作を行うには、ロボットと加工機をケーブルで接続して加工機の情報を取得する必要がありますが、天井に設置したネットワークカメラの映像から加工機のモニター情報(文字、数字)を画像認識することで、配線レスでさまざまな情報が取得可能になります。
また、ロボットアームが届かない場所も確認できるようになるため、例えば部品残数の確認や生産ライン全体の稼働状況の把握など、マシンテンディングの活用の幅を広げることもできます。
マシンテンディングの活用イメージ
協調ロボット標準搭載の内蔵型カメラで撮影した映像を画像処理する場合、ロボットアームが検査対象の撮影位置に移動し、停止後に撮影する必要があるため、タクトタイムが長くなります。ネットワークカメラを使用することで、ロボットの作業中に撮影と画像処理を同時に行うことができるため、ロボットを撮影のために停止させることなく動作を継続することができ、タクトタイムの短縮が可能です。
また、ネットワークカメラ1台で複数箇所の撮影と検査を行うことができるため、コストダウンとシステムのシンプル化に貢献します。
協調ロボットの作業と並行した画像処理の活用イメージ
「CANON INDUSTRIAL IMAGING PLATFORM」は、キヤノンが提供する、生産現場向けの幅広いイメージング製品群や、画像処理技術を活用したFA向けソリューションのコンセプトです。キヤノンは、「CANON INDUSTRIAL IMAGING PLATFORM」により、生産現場の「見える化」を実現します。
オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、社会インフラ、ヘルスケア、環境など多岐にわたる事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約30,000名の社員を擁し、約120の国と地域で商品・サービスを提供しています。
“Vision Edition-T”イメージ
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マシンテンディングの活用イメージ
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協調ロボットの作業と並行した
画像処理の活用イメージ
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