キヤノン株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:内田恒二 以下「キヤノン」)と、ポーランドのオプトポル・テクノロジー社(OPTOPOL Technology S.A.、本社:ポーランド ザヴィエルチェ郡 社長:Adam Bogdani 以下「オプトポル」)は、キヤノンによるオプトポルの連結子会社化について、本日合意しました。今後は市場を通じた株式の公開買付けにより、オプトポルの発行済株式総数の90%の取得を図り、総合眼科診断機器で世界No.1の実現を目指していきます。
キヤノンは、2006年より推進する5カ年計画「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIIIにおいて、高収益体質を維持し、主要経営指標のすべてが世界のトップ100社に入ることを目指しており、重要戦略の一つとして「現行主力事業の圧倒的世界No.1の実現」を掲げています。
今回キヤノンは、総合眼科診断機器で世界No.1の実現に向けたパートナーとして、オプトポルをグループに迎え入れることにいたしました。これにより、3つの大きな効果が期待できます。
第一は、OCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計)分野への参入です。OCTは近赤外線を利用した眼底検査装置で、失明原因の上位を占める加齢性黄斑変性や緑内障などの網膜疾患の診断に威力を発揮します。従来に比べ精密で正確な診断が可能なため、革新的な眼科診断装置として注目されており、高い成長性が見込まれています。 オプトポルは先進的なOCTを含め、強力な製品群を有しており、キヤノングループとしてOCT分野への参入の大きな足がかりになります。
第二は、製品面での強い補完関係の構築です。OCTをはじめ、超音波スキャナーや角膜トポグラフィー、視野計などに強みを持つオプトポルと、眼底カメラ、屈折検査装置、眼圧計などに強みを持つキヤノンが手を組むことで、製品ラインアップが大幅に強化され、広範囲な領域をカバーする総合的な眼科診断システムの提供が可能になります。
第三は、技術面でのシナジー効果です。オプトポルは光断層技術に強みを持ち、ポーランドのニコラス・コペルニクス大学と共同研究を行うなど高度な技術力を有しています。一方キヤノンは、カメラやレンズで培ってきた光学技術やイメージング技術に強みを持っており、両社が共同で製品開発を進めることにより、画期的な眼科診断機器の創出が可能になります。
なお、オプトポルは、キヤノングループの一員になった後も、引き続きポーランド ザヴィエルチェ郡に本社を置き、ワールドワイドな事業活動を継続します。
ポーランドに本社を持つオプトポルグループは、網膜の断層検査をするOCTなどの眼科機器の開発、製造、販売を幅広く展開する企業です。ポーランド、欧州各国、米国、日本などの地域において事業を展開して成長を続けています。
1. | 会社名 | : | OPTOPOL Technology S.A. |
2. | 代表者 | : | Adam Bogdani(代表取締役社長) |
3. | 所在地 | : | ポーランド ザヴィエルチェ郡 |
4. | 設立年 | : | 1992年8月 |
5. | 事業内容 | : | 眼科機器の開発・製造・販売 |
6. | 上場取引所 | : | ワルシャワ証券取引所 |
7. | 決算期 | : | 毎年12月31日 |
8. | 従業員数 | : | 291人(2009年9月末)(連結) |
9. | 資本金 | : | 710,215ズロチ (約2,300万円、2009年9月末時点) |
10. | 売上高 | : | 69.5百万ズロチ(約22億円、2008年12月期)(連結) |
※1ズロチ=32円として計算 |
(1) | 買付金額 248百万ズロチ(約79億円)
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(2) | 日程(予定)
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(3) | その他
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